2005 Fiscal Year Annual Research Report
コモンマーモセットのゲノムマーカー開発と集団への遺伝的応用に関する研究
Project/Area Number |
17300134
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 秀樹 浜松医科大学, 動物実験施設, 助教授 (30142053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高林 秀次 浜松医科大学, 動物実験施設, 助手 (70372521)
西川 哲 浜松医科大学, 動物実験施設, 教務員 (50260584)
谷岡 功邦 財団法人実験動物中央研究所, 研究員 (10072406)
末水 洋志 財団法人実験動物中央研究所, 研究員 (40332209)
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Keywords | コモンマーモセット / Callithrix jacchus / 実験動物 / 高等霊長類 / ドラフトシークエンス / Microsatellite marker / Simple sequence repeat / 染色体 |
Research Abstract |
コモンマーモセットはカニクイザルなどと同じ真猿類に属する高等霊長類であることから実験動物として大きな期待が持たれている。マーモセットを集団として維持し、計画的な繁殖を行うためには個体管理を中心として、近親交配を極力避ける新しい繁殖方法をとる必要がある。そのためにはマーモセットの個体識別に関する研究と、それを集団の維持・生産に応用した研究を行う必要があると考え、本研究を計画した。得られた成果は下記の通りである。 1.マイクロサテライトマーカーの開発:NCBIのデータベースで「Callithrix jacchus」をキーワードとして検索した結果、295クローンのドラフトシークエンスが公開されていた。295クローン中から任意に200クローンを選び、GENETYXにより各クローン中に存在する「CA」あるいは「TG」リピートを検索した結果、各クローン中には平均10個前後のsimple sequence repeat(SSR)が存在することがわかった。それぞれのクローンから1つあるいは2つのSSRをmicrosatellite markerとして検出するプライマーを設計し、任意に選んだマーモセット個体のDNAを対象にしてPCRを行った結果、バンドの確認できたものが167個(83.5%)、バンドの確認できなかったものが33個(16.5%)であった。バンドが確認できた167個のうち、多型の確認できたものが89個(53.3%)であり、個体の識別に使用できることがわかった。 2.染色体標本作製:マーモセットの染色体観察のため標本作製実験を行った。その結果、RPMI1640にConAとLPSを添加して脾臓を培養することにより良好なリンパ球増殖が認められた。ただ、より良い標本作製には細胞の播種技術について改良の必要があることが分かった。
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Research Products
(1 results)