2005 Fiscal Year Annual Research Report
医療・創薬を目指す循環系マルチスケール力学シミュレータの構築
Project/Area Number |
17300141
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
劉 浩 千葉大学, 工学部, 教授 (10342875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
姫野 龍太郎 理化学研究所, 情報基盤センター, センター長 (60342838)
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Keywords | 生物・生体工学 / 流体工学 / 医療・福祉 / 生体生命情報学 / 医工学 |
Research Abstract |
平成17年度は循環器血管系の形態学モデル,力学特性モデル及びマルチスケール力学モデルの開発を最大な目標として研究を実施した. A.循環器血管系の形態学モデリング 医用画像の取り込み血管領域の抽出等を総括した血管再構築手法と既存システムを整理・ルーチン化を行い,循環器血管系幾何学モデルの再構築システムとの一体化に成功した.Visible Human Projectの医用画像を使用し動脈血管167本と静脈血管117本の計283本の全身動脈・静脈血管系の3次元形態学モデルと計算力学モデルを構築した.又本全身血管系のプロトタイプモデルを基に,理化学研究所で撮影されたMRIやCT画像を用いて患者個別モデルへの拡張手法の開発をも行った. B.循環器血管系の材料特性モデリング 主に文献より血管壁の力学的特性データを収集しデータベースを作成した.更に血管壁の伸展性と内圧との相関,いわゆる血管を1次元モデルとして考える時の管法則を,動脈・静脈血管系の力学的特性の相違を考慮したモデリングに関しても検討を行った. C.循環器血管系の力学モデリング 動脈・静脈血管系のプロトタイプモデルを用い全身0次元血行力学モデルの構築を行った.動脈や静脈から心臓の房室や弁に至るまで循環系ループを再現出来る閉じた集中係数モデルを開発した.心臓から各血管レベルまでの血流速度や圧力を含めた循環系グローバルな機能解析ができるようになった.更に3次元血行力学モデルとカップリングさせ,圧力損失等によるフィードバックを考慮した大動脈や左心室の双方向血行力学モデルを開発した.又交感神経系モデルと末梢血管抵抗モデルからなる生理学モデルの開発にも成功した.全身0次元モデルと連成させ心拍数や動脈や静脈血圧などの自動調節機能を再現出来るようになり,静止時や運動時,健康心や病変心における左心室や大動脈内の血流動態や機能を評価することが可能となった.
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Research Products
(6 results)