2007 Fiscal Year Annual Research Report
医療・創薬を目指す循環系マルチスケール力学シミュレータの構築
Project/Area Number |
17300141
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
劉 浩 Chiba University, 大学院・工学研究科, 教授 (10342875)
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Keywords | 生物・生体工学 / 流体工学 / 医療・福祉 / 生体生命情報学 / 医工学 |
Research Abstract |
平成19年度は循環器全身動脈・静脈血管系の幾何学形状と力学特性モデルのデータベース化と,0-1-3次元マルチスケール力学モデルの応用及び検証を目標として研究を実施した。 A.環器全身血管系の形状・力学特性モデルのデータベース化 VHP画像に基づき,統一的な方法で循環器全身血管の幾何学・ダイナミクスモデリングと計算格子生成を行えるシステムを構築し,全身動脈・静脈血管系(計377本)の幾何学形状及び力学特性を網羅するデータベース化を行なった。 B.環器血管系全身力学モデルの開発 MRIやCTなどの医用画像を基に,循環器全身血管系の0-1次元モデル及び大きな動脈・静脈血管系の3次元モデルを構築し,循環器マルチスケールシミュレータのプラットフォームの開発を施した。また循環器血管系の各部位の血圧や血流の生理学的データと比較し,その妥当性を確認できた。C。生理学的モデルの開発 循環器系の血液循環に関わる血流の動的調節モデル,体勢変化や機能・病的変化を制御する交感神経系モデルを統合する循環器系の生理学モデルを開発した。また軽度な下半身の運動や立ち上がりによる血圧の変化等について実験結果と比較し本モデルの有効性を検証した。 D.環器統合シミュレータの開発循環器血管系全身の低高次元連成と生理学的モデルを統合し,循環器統合マルチスケールシミュレータのプラットフォームの開発を施行した。左心室疾患,腎動脈狭窄,加齢などの臨床問題へ応用し,生理学的データとの比較、検討を通して本循環器統合シミュレータの有効性を確認できた。とくに循環器全身血管系の圧力波の伝播・反射を再現できる1次元モデルとの連成の有無は,腹部大動脈付近に振動ずり応力に顕著な相違をもたらすことが分かった。これは循環器統合マルチスケールシミュレータの重要性を示唆する。
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Research Products
(11 results)