2006 Fiscal Year Annual Research Report
反復的マイクロバブル破壊刺激を利用した血管新生誘導による骨修復促進法の開発と評価
Project/Area Number |
17300152
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 健志 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (30249560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 正夫 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (40163571)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
曽根 照喜 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (90179383)
上杉 健太朗 財団法人高輝度光科学研究センター, 放射光研究所実験部門, 研究員 (80344399)
内藤 尚 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (40392203)
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Keywords | 骨修復 / 放射光CT / 皮質骨脈管孔ネットワーク / 骨微小循環 |
Research Abstract |
18年度は、1)マウス脛骨欠損部における治癒過程を放射光CTによってインビボで計測する手法を確立し、また、2)血管造影コントラスト剤を利用して,皮質骨欠損ラットの骨治癒過程と血管形成を放射光CTで同時計測し,廃用による除荷の影響を調べた。 1)ICRマウスの脛骨骨幹部の一部を露出させ、マイクロドリルで穿孔を作製した。1週後およびその4日後、10日後および3週後に、SPring-8放射光施設にて、マウスを特殊なホルダーで固定し、インビボCT計測(BL20B2、分解能12μm)を行った。また、血管新生を物理的に阻害するために、スキャフォールド(OPLA、BD)で穿孔を塞いだ場合の骨修復過程も観察した。インビボCTによって、繊維骨の生成と吸収、さらに,欠損部周囲より欠損中央部に向かって繊維骨が新生皮質骨に置き換えられていく様子が観察できた。スキャフォールドで穿孔を塞いだ場合には骨形成が遅れ、欠損周囲から中央部に向かう骨修復の極性は減弱し、散在的な骨形成が観察された。 2)脛骨骨幹部に穿孔を作製したウィスターラットを1週、2週、3週、および4週間飼育した後、腹部大動脈より血管造影剤を充填し、骨欠損側の脛骨を摘出した。次いで、骨欠損部を含む骨幹部を切り出した。坐骨神経切断による廃用性萎縮骨についても、同様に試料を作製し、SPring-8放射光施設にてCT計測(BL20B2、分解能3μm)を行った。1週後には欠損部付近の骨髄内および皮質骨穿孔部に繊維骨の形成が確認され、同時に疎らな血管形成が確認された。2週後には骨髄部の繊維骨はほぼ消失し、同時に血管も消失した。3週-4週にわたって、皮質骨部の繊維骨はほぼ皮質骨に置き換えられた。一方、廃用性萎縮骨では1-2週後は非廃用群とほぼ同様の応答を示したが、3-4週で正常骨に見られた皮質骨への置換は遅延した。
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Research Products
(3 results)