2005 Fiscal Year Annual Research Report
SiRNAを用いた転写制御による骨形成促進機序の解明と治療応用
Project/Area Number |
17300153
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金田 安史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10177537)
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Keywords | Twist-1 / Smad / BMP / siRNA / HVJ envelope vector / 骨分化 |
Research Abstract |
Twist-1の骨分化に与える影響を調べるために、Twist-1強発現ベクターを骨前駆細胞のC3H10T1/2に導入し、安定形質転換株を得た。C3H10T1/2の野生株にBMP2をかけると骨分化マーカーであるalkaline phosphatase活性が上昇するが、Twist-1強発現株ではその上昇が見られなかった。また骨分化のマーカーであるosteopontin, osteocalcinのBMP2による誘導も抑制された。そこで骨分化を促進するためにTwist-1のsiRNAをC3H10T1/2細胞に導入することにした。正電荷型ゼラチン修飾或いは磁性粒子修飾HVJ envelope vectorによりsiRNAを導入し、最も強くTwist-1を抑制するsiTwist-691を見出した。BMPシグナルを伝えるSmadの結合配列を持っ3GC2-LuxをsiRNAと同時にC3H10T1/2細胞に導入し、BMP2による刺激を加えた。Scramble SiRNAを用いた場合と比較して、siTwist-691導入の場合にはBMP刺激によるルシフェラーゼ活性が3倍以上増強されることがわかった。同様に3GC2-Lux遺伝子とSmad1,4遺伝子を導入した場合にも、siTwist-691によりBMPシグナルが増強された。Twist-1,Smadの細胞内局在を間接蛍光抗体法によって調べると、BMPの刺激によってSmad1は核内に移行し、Twist-1と共存することがわかった。このことからTwist-1がSmadと相互作用するのではないかと考え、Flag-Smad, myc-Twist-1遺伝子を作成してCOS7細胞に導入し、エピトープタッグに対する抗体で共沈実験を行ったところ、Twist-1とSmadの結合が示唆された。今後は内在性のTwist-1,Smadの相互作用についても調べる必要がある。
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Research Products
(7 results)