2006 Fiscal Year Annual Research Report
MR画像ガイド下手術における標的追尾小型穿刺支援ロボットの臨床導入の実現
Project/Area Number |
17300171
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
森川 茂廣 滋賀医科大学, MR医学総合研究センター, 助教授 (60220042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, MR医学総合研究センター, 教授 (20213142)
来見 良誠 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70205219)
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Keywords | MR画像ガイド下手術 / 肝腫瘍 / マイクロ波凝固 / オープンMR装置 / 手術ロボット / 低侵襲治療 |
Research Abstract |
今年度は、17年度に製作した第一世代のロボットをより臨床症例への使用に適合するよう、シミュレーション実験を繰り返し、さまざまな改良を行った。まず患者の安全の確保を最優先課題として、ロボットの機構にメカニカルヒューズを取り付け、万一ロボットが暴走し、予想外の動きをしても、患者に無理な力がかからず、メカニカルヒューズを作動させてアームを上げてしまえば、物理的に患者に接触することができないような機構に改良した。また、電気的な安全装置として、踏んでいないとロボットが作動しないデッドマンフットスイッチを準備し、二重の機構で患者の安全を確保することが可能となった。一方、ロボットに対する安全性の確保のため、超音波モーターの回転、台座の移動によるケーブルの損傷がないように、回転部分、移動部分とケーブル自体にカバーを作成して取り付けた。MR内で作動するロボットと操作室のコントローラは、長い光ファイバーとケーブルとで結ばれているので、ファイバーの損傷とケーブルの纏れを防げるようプラスチックのスパイラルチューブの中にこれらを収納した。MR装置、MR撮像への適合性を向上させるためにエンドエフェクター部分の材質とデザインを改良するとともに、新しいデザインのオプティカルトラッキングシステムのロボット専用ハンドピースを作成した。こうした改良により、MR画像への歪みやノイズなどの悪影響を低減することができるとともに、横方向からの穿刺も可能となり、多様な部位に存在する肝腫瘍の治療に対処することができるようになった。これらの成果は2007年5月にベルリンで開かれる国際磁気共鳴医学会の演題に採択され、発表を行なう予定である。このロボットの臨床使用については学内倫理委員会の承認も受け、現在、臨床応用に向けての最終調整と確認の段階に入っている。
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Research Products
(6 results)