2005 Fiscal Year Annual Research Report
異時相4次元MDCTによる肺局所血流量の定量評価コンピュータ支援診断システム構築
Project/Area Number |
17300174
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
木戸 尚治 山口大学, 工学部, 教授 (90314814)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 逸 山口大学, 工学部, 助教授 (50263231)
松本 常男 山口大学, 医学部, 助教授 (70116755)
管 一能 山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (90171115)
|
Keywords | MDCT / 肺血流 / 肺塞栓 / コンピュータ / 支援診断 |
Research Abstract |
【目的】本研究の目的は,多列検出器型CT(MDCT)装置から得られる,造影・非造影の時相の異なる時系列3次元(異時相4次元)データを用いて,肺末梢の局所血流病態を客観的に分析・定量化することにより肺の病変の診断や手術支援をおこなうコンピュータ支援診断システムを開発することである. 【実績】われわれの研究成果の概要は以下のとおりである. (1)肺領域のセグメンテーション:肺領域を高精細にセグメンテーションするアルゴリズムの開発を試みている.二値化アルゴリズムを基礎とした手法のみならず,胸壁にコンソリデーションが存在してもセグメンテーションが可能な形態学的特徴を考慮したアルゴリズムを開発している. (2)肺の気管支領域の抽出:対象の近傍領域でのCT値の類似度を基礎とした気管支領域をセグメンテーションするアルゴリズムの開発をおこない,現在,5〜6次分岐までの抽出を可能としている. (3)肺血管領域の抽出:セグメンテーションされた肺野領域に対して,血管強調フィルタを適応し,さらに血管抽出処理などをおこない血管を末梢まで追跡し抽出を可能とした.これらの抽出された血管は,肺のレジストレーション処理やびまん性肺疾患解析のために用いられる. (4)肺のサブトラクション処理:抽出された血管をもとに肺のサブトラクション処理をおこない,造影・非造影の時相の異なるCTのサブトラクション処理をおこなった.この結果は疑似カラーによるマッピングを用いることにより視覚的にわかりやすく表示し,放射線科医による解析を行っている. (5)肺のレジストレーション処理:肺のサブトラクション処理のロバスト性を高めるために,肺血管を用いる方法以外のレジストレーションアルゴリズムを開発している.現在,非剛体レジストレーションアルゴリズムの検討を行っている. さらに,これらのアルゴリズムをワークステーションに実装し,放射線科医の診断支援に用いるべく開発をおこなっている.
|
Research Products
(6 results)