2006 Fiscal Year Annual Research Report
運動による酸化ストレスへの脂肪組織の応答:特に内臓脂肪におけるEC-SODの役割
Project/Area Number |
17300211
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
大野 秀樹 杏林大学, 医学部, 教授 (00133819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木崎 節子 杏林大学, 医学部, 助教授 (00322446)
中野 法彦 杏林大学, 医学部, 講師 (40322721)
櫻井 拓也 杏林大学, 医学部, 助手 (20353477)
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Keywords | 運動 / 白色脂肪組織 / 褐色脂肪組織 / 内臓脂肪 / 酸化ストレス / EC-SOD / 脱共役タンパク質2 / β-アレスチン |
Research Abstract |
平成18年度は、次の運動・抗酸化物質投与実験とin vitro脂肪細胞研究を行った。 1.運動実験: 4週齢のラットに、速度30m/分、傾斜5度、90分/回、5回/週、計9週間のトレッドミル走行トレーニングを行った。その結果、内臓脂肪のチオバルビツール酸反応物質(TBARS)が有意に減少した。一方、皮下脂肪には変化がみられなかった。EC-SOD mRNAはUCP-2 mRNAとともに、内臓・皮下脂肪ともに変動がなかったが、酵素量は内臓脂肪で増加傾向が観察された。MCP-1は、タンパク量が内臓・皮下脂肪ともに有意な低下を示し、mRNAは内臓脂肪で著減した。これらの結果は、運動トレーニングは、特に内蔵脂肪の酸化ストレスを軽減させ、生活習慣病の改善をもたらすことを示唆した。 2.抗酸化物質投与実験: 6週齢のマウスに高脂肪食を5週間投与したところ、ライチ由来新規低分子化ポリフェロールOligonol摂取群では、非摂取群にみられた内臓脂肪のTBARSの上昇が有意に軽減した。EC-SOD mRNAは、内臓脂肪と褐色脂肪ともにOligonol摂取群で高脂肪食にもかかわらず明らかな上昇がみられた。これらの結果は、Oligonolの抗酸化サプリメントとしての有用性を示している。 3.In vitro脂肪細胞研究: (1)グリクラジドの多機能性:前年度に報告した経口糖尿病薬・グリクラジドの脂肪細胞の増殖を抑制し分化を誘導する作用は、ATP依存性K^+チャンネルを介さず、その一部にEGF-ErbB系が関与していることを明らかにした。 (2)SH2-Bの役割:アダプタータンパク質SH2-Bの脂肪細胞での役割を3T3-L1細胞で検討したところ、脂肪細胞の分化にポジティブな作用を有することが明らかになった。SH2-Bノックダウン細胞では、インスリンによる脂肪細胞分化作用がほぼ消失した。
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Research Products
(7 results)