2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋特性からみたタレント発掘における磁気共鳴映像法と磁気共鳴分光法の有用性
Project/Area Number |
17300214
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
高橋 英幸 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 先任研究員 (00292540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 俊行 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (90392703)
奥脇 透 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 副主任研究員 (20274871)
俵 紀行 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 準研究員 (30344279)
榎木 泰介 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (70392701)
柳澤 修 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 契約研究員 (50371159)
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Keywords | 骨格筋 / 磁気共鳴映像法 / 磁気共鳴分光法 / 筋線維組成 / 循環系能力 / タレント発掘 |
Research Abstract |
本研究では、磁気共鳴映像法(MRI)や磁気共鳴分光法(MRS)を用いて、筋線維組成や筋代謝能力、筋の循環系能力の非侵襲的な評価の可能性を明らかにするとともに、競技種目特性と筋特性との関係を明らかにすることを目的としている。 1.MRI・MRSによる非侵襲的な筋の生化学的特性評価のための実験として、ボランティアの外側広筋を対象として、筋生検を用いた生化学的測定と、安静時のMRI・MRS測定を実施した。その結果、安静時のクレアチンリン酸(PCr)濃度と筋線維組成との間に一定の関係が存在する傾向が認められたが、有意な関係までには至らなかった。緩和時間と筋線維組成との間には明確な関係は認められなかった。しかしながら、これらの関係性を検討するには十分な数のデータとは言えず、今後も継続してデータの蓄積を行う必要性があると考えられる。 2.炭素(^<13>C)のMRSを用いた筋グリコーゲン含有量の評価に関して、標準溶液を用いた定量評価の可能性を検討したが、十分な信号強度を得ることができず、今後の測定方法のさらなる改良が必要であることが提起された。生化学的手法を用いた筋グリコーゲン含有量と筋線維組成との間には一定の関係が認められなかった。 3.MRI・MRSを用いた筋の循環系能力の評価を行うための基礎的実験として、ボランティアを対象として、安静時および運動中において、^<31>P MRSの測定と同時に、非磁性体で作成されたプローブを用いた筋赤外分光法の測定を実施した結果、筋酸素化レベルの変化の大きさと運動パフォーマンスとの間に、そして、筋酸素化レベルの変化の大きさと筋内PCr、pHの変化との間に密接な関係が認められた。拡散強調MRIを用いた筋の循環系能力評価に関しては十分なデータを得ることができず、今後の検討課題である。
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