2006 Fiscal Year Annual Research Report
寝たきりの障害者と介護者のQOL向上をめざす衣生活支援技術の開発
Project/Area Number |
17300233
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
多屋 淑子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20120777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 千恵 日本女子大学, 家政学部, 助手 (10398886)
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Keywords | 寝たきり / 重症心身障害児(者) / 介護者 / QOL向上 / 生活支援 / 障害者用衣服 / 衣環境 |
Research Abstract |
本研究では、寝たきりの障害者を取り巻く環境や個人の状況に応じた適切な衣服を提案することを目指し、個々の障害レベルに応じた適切な着衣情報を提案し、障害者と介護者のQOLを向上させることを最終目的としている。 今年度は、重症心身障害児(者)の衣服に求められる、衣服材料の物理的性能、肌ざわり、デザイン、開口部、着装、着脱のしやすさ、介護のしやすさ、洗濯などの取り扱いやすさについて検討を行った。 衣服材料の物理的特性として、介護用衣服に広く一般的に用いられる面ファスナーの望ましい面積や接着方法について、破断・剥離強度に関する実験を行った。また、サーマルマネキンによる衣服の保温性能を検討した。開口部については、健常者を被験者として重症心身障害児(者)の身体の障害を想定し、着脱時の開口部の大きさや位置等を実験により検討した。 これらの項目に加え、肌ざわりやデザイン等の全項目を考慮した、寝たきりの重症心身障害児(者)に望ましいと考えられる衣服を数点試作した。さらにその有用性について、重症心身障害児(者)を介護する看護師に見て頂き、介護現場で望まれる衣服要素について意見収集を行った。 また、成人を迎える女性2名の重症心身障害児(者)の成人式用の衣服を製作した。まず、成人式に適した衣服デザインや素材等の検討を行い、次に、各対象者の障害の程度や身体サイズに合った成人式用ドレスを試作し、本人への試着による適切なゆとり量などの再検討を行った。完成衣服は、製作対象の2名の重症心身障害児(者)をモデルとして、平成18年9月に開催された第32回日本重症心身障害学会熊本大会において、ファッションショー形式にて発表した。
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Research Products
(1 results)