2006 Fiscal Year Annual Research Report
中等教育における持続可能な発展を題材とし科学的態度の育成を目指す教材の開発研究
Project/Area Number |
17300258
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
松原 静郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (50132692)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 哲夫 山梨大学, 教育人間科学部, 学部長 (30145106)
鳩貝 太郎 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (10280512)
有元 秀文 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・基礎研究部, 総括研究官 (40241228)
寺谷 敞介 東京学芸大学, 名誉教授 (60087533)
笹尾 幸夫 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター・研究開発部, 教育課程調査官 (90390575)
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Keywords | 持続可能な発展 / 科学教育 / 環境教育 / 中・高等学校 / 教材開発 / 一枚ポートフォリオ評価法 / 実践研究 / GSC |
Research Abstract |
1.学習教材の改訂及び実践 中・高等学校における持続可能な発展の学習教材として、挿絵等を多用した電気教材を実践し、その結果を踏まえてさらに改訂してきた。本教材は挿絵や図表を使って視覚に訴える部分が多いことが一つの特徴であるが、全体を通して挿絵等を中心とした教材が完成した。 今年度は中・高等学校及び大学において本教材を実践した。高校生や大学生であっても、挿絵の多い本教材が幼稚との反応はなかった。また、工業高校では、「読書感想文などの作文も苦手意識が強く、なかなか多くを書けずに苦しんでいる姿をよく見かける。そんな生徒が学習履歴シートにこれだけ多くの文字を書いたことには大変驚いている。」との報告があり、教材の内容をよく理解できた現われと思われる。2中学校では集中力持続のため、3人のグループを作り、登場人物3人のロールプレイを取り入れながら授業を進めていた。登場人物に個性を持たせた電気教材ではこのような形の授業が可能であることがわかった。 一方、大気汚染対策教材については英訳版を作成し、フィリピンとマレーシアにおいて実践する機会を得た。本教材の実践において、わが国ではあえて説明の必要がないと思われる事項であっても、通常行われている授業形態の異なる海外での実践においては教授用手引きとしてかなり詳細な説明が必要であることがわかった。また、マレーシアの学生の反応では、わが国の生徒の反応とは異なり、大気汚染の害の面が強く印象に残っていた。途上国では科学技術に対する評価が高いことや、環境教育がほとんど行われていないことなどがその要因と考えられた。 2.評価方法の実践及び改訂 電気教材では、大気汚染教材と同様に一枚ポートフォリオ評価法に準じた学習履歴シートを作成し評価に利用してきたが、裏表両面を使ったオリジナル版と片面の簡易版を用意し、実践の時間数に応じて使い分けができるようにした。
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