2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17300291
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
惠多谷 雅弘 東海大学, 情報技術センター・係長, 技師補 (60398758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 陽久 東海大学, 情報技術センター, 次長・教授 (20056245)
坂田 俊文 東海大学, 総合科学技術研究所, 教授 (90055814)
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Keywords | 衛星 / SAR / 遺跡探査 |
Research Abstract |
当初2005年9月に予定されていた日本の地球観測衛星ALOS打上げ計画が延期され,実際には2006年1月に打ち上げられたことで,データ観測に遅れがでている。こうした理由から,今年度の研究では,まず高分解能衛星QuickBirdの画像データを新たに入手することによって,遺跡探査の基礎データとなるピラミッド・ゾーンの衛星画像データベースを再構築し,次に目視判読によってQuickBird画像から遺跡の有望地点の選定を試みた。その結果,カイロ近郊のダハシュールの砂漠地点においてALOS/PALSARの観測用テストサイトに適した探査候補地が新たに1箇所選定された。現地調査の結果,同地点の地表に遺跡の存在を示唆する特徴は検出されなかったが,QuickBird画像上では人工的な形跡と見られる方形構造が判読できる。この点の検証に関しては地中探査能力が期待できるPALSARの観測結果を待ちたい。 今年度の現地調査では,PALSARのデータ利用を前提にした同時検証実験の計画・検討用資料として,JERS-1/SARおよびSIR-CのLバンドSARで発見された王朝時代遺跡を対象に,地下探査におけるSARの後方散乱特性への関与が論じられている地上パラメータの計測に主点をおいた。計測項目は土壌水分率,気温,外気湿度などであり,本研究の最重要課題である同時検証実験の基礎データとなり得るALOSの観測予定時刻前後の地中遺跡存在地点における各パラメータの変動傾向をおおむね理解することができた。その一方で,問題点として,土壌水分率計測において,計測位置の若干の移動によって計測値にばらつきが生ずることも判明し,計測地点をさらに増やす必要があることが判明した。 さらに現地調査後,現地協力機関とこれまでの調査結果の報告を含めたワークショップを実施し,本研究の現地調査実施等に今後も協力が得られることが確認された。
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Research Products
(1 results)