2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジアの多様な水問題に対応可能な地域・流域希望の降水量変動の把握と予測
Project/Area Number |
17310003
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木村 富士男 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (10225055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 博 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70236628)
日下 博正 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (10371478)
吉兼 隆生 筑波大学, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (40392964)
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Keywords | アジア / 水循環 / 降水量変動 / 日変化 / メソ気象 / インドネシア / 降雪 / 雲解像モデル |
Research Abstract |
雲解像領域気候モデルを用いて、冬季の日本における積雪量の再現を試みた。多雪年であった2005年と少雪年であった2006年の12月を選び、雨量・積雪深さなどをアメダスの観測データと比較した。この結果、雲解像領域気候モデルは、多雪年と少雪年の積雪分布の特徴を良く再現することを確認した。ついで、大気大循環モデルMIROCによる2070年代の全球予測デーダを領域気候モデルに疑似気候変化差分の形で入力して、積雪の将来予測を実施した。この結果、標高1000m以下の地域を中心に積雪量は激減し、2070年代の多雪年には2000年代の少雪年と同レベルまで積雪量が減少することが示された。 チベット高原南東部から華南にかけて配置されている気象観測用GPS受信機により得られた20地点前後の可降水量データを高解像度領域モデルに3次元データ同化手法により同化実験を実施した。その結果、降水予測に改善が見られたものの、その効果わわずかであった。データ同化前の入カデータの可降水量の精度が比較的良く、同化の効果が小さかったと思われる。 中国の過去の降水データの分析によると、6月の揚子江の中下流域では、梅雨前線に沿って降水の増大が見られる。この長期的な降水の変動を領域気候モデル再現した。まず客観解析デーダのERA40を用いて、1960年代と1990年代の6月の降水量がよく再現されることを示した。ついで、客観解析データの気候差分だけを用いて、領域気候モデルによる疑似気候変化実験を実施した。疑似気候変化実験でも、1960年代と1990年代の降水量の変化が良く再現され、ここで提案した、領域規模の気候変動予測の新たな手法の有効性を検証することができた。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Water sources in simi-arid Northeast Asia as revealed by field observations and isotope transport model2007
Author(s)
Sato, T., M., Tsujimura, T. Yamanaka, H. Iwasaki, A. Sugimoto, M. Sugita, F, . Kimura
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Journal Title
J. Geophys, Ros. 112
Pages: doi:10.1029/2006JD008321
Peer Reviewed
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