2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境融合型システム設計ツールの開発とそれを用いた持続可能な電力供給システムの構築
Project/Area Number |
17310021
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹下 健二 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (80282870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 武秦 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (10313371)
小林 誠 電力中央研究所, エネルギー技術研究所, 上席研究員 (00371609)
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Keywords | 環境影響評価 / LCA / エクセルギー / 電力安定供給 / ケミカルループ燃焼法 / ジメチルエーテル / EUD解析 |
Research Abstract |
●「PEACE(Peaceful East-Asia Centered Electricity)Network」を構成する一次エネルギー源として水力発電及び低品質天然ガスを、水素エネルギー製造として水の電気分解法を、化学エネルギー変換技術としてジメチルエーテル合成法を取り上げ、電力の化学エネルギー変換による長距離輸送について検討した。特に、工業規模での合成技術の確立が望まれる「ジメチルエーテル合成法」について詳細なエネルギー利用評価(EUD解析)を行った。直接合成法やメタノール脱水法など現行システムの問題点を明らかにすると共に、現行システムの問題点を改善した新規ジメチルエーテル合成法を提案した。メタノール脱水法は直接合成法と比べてエンタルピー効率、エクセルギー効率がいずれも大きく、高いエネルギー利用効率を示した。しかし、この方法は単位生産量当たりのエクセルギー損失が大きく、システムの合理化が必要である。新規システムにはメタノール脱水法を採用するが、メタノール合成過程を多段加圧操作に変更してエクセルギー損失の低減化を試みた。その結果、エクセルギー損失は従来のメタノール脱水法に比べて40%以上も低減し、合理的な合成システムを提案できた。 ●「PEACE Network」では、低品質天然ガスを利用した高効率発電システムとしてケミカルループ燃焼法を提案している。安定した運転を目的にケミカルループ燃焼法の基礎特性試験を行った。本法では還元塔と酸化塔を循環させる金属粒子としてFe_2O_3-Al_2O_3コンポジット粒子が使用される。粒子合成法を検討した結果、Fe_2O_3とAl_2O_3の混合比を1:3とすることで粒子間の固着を防止でき、安定した粒子循環が可能になった。また、還元塔での金属粒子と燃焼ガス流の分離が円滑になるように装置構造を変更し、燃焼によって発生するCO2を90%以上回収することに成功した。
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Research Products
(5 results)