2007 Fiscal Year Annual Research Report
動的斜め蒸着法による金属ナノ粒子の形態制御とプラズモニクスへの展開
Project/Area Number |
17310073
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 基史 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (00346040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健二 京都大学, 千学研究科, 教授 (50127073)
中嶋 薫 京都大学, 工学研究科, 助教 (80293885)
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Keywords | ナノ材料 / 表面・界面物性 / 光物性 / 自己組織化 |
Research Abstract |
[課題1]光触媒機能を有するひな形層への貴金属ナノ粒子の形成 我々は過去に光触媒機能を有する形態制御薄膜を開発した実績があるが,その際には成膜後に大気中での熱処理が必要であった.しかしながらAuナノ粒子のひな形として用いる場合,光触媒特性を持つ膜を動的斜め蒸着装置内で形成しなければならない.我々は酸素雰囲気下で400℃に加熱した基板上に酸化チタンを動的斜め蒸着し,光触媒活性が高くかつ表面の異方性形態を有するTiO2ひな形層を形成することに成功した. TiO2ひな形上にAuナノ粒子を形成した試料において,光触媒活性があること,およびラマン散乱の増強を確認した.また光触媒活性を持たないSiO2ひな形層上に形成したAuナノロッドのSERS特性と比較してTiO2ひな形層を用いるとスペクトルの再現性が向上することが分かった. [課題2]干渉構造を用いた局所電場の制御 反射率の高いAg鏡上に厚さを0〜200 nmで変化させたSiO2層を形成した上に,動的斜め蒸着によってAuまたはAgのナノロッドアレイを形成した.ひな形の厚さを適当に選ぶことで,ひな形層内での光の干渉によって,表面に形成したナノ粒子にほぼ100%光を吸収させたり,全く光を吸収させずに反射させることが可能であることを実証した.光の吸収量と,ナノ粒子近傍に増強される電場の強さの間には密接な関係があると考えられ,光の吸収が大きくなることはSERSへの応用に有用であると予想される. [課題3]高温斜め蒸着による金属ウィスカ成長の制御 トレンチ基板へのA1の高温斜め蒸着により,側壁へのウィスカの選択成長に成功した.また,ウィスカの成長時に基板表面で反射するA1原子がウィスカの成長に重要な寄与をしていることを見いだした.
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Research Products
(19 results)