2005 Fiscal Year Annual Research Report
金属酸化物ナノシートから金属酸化物半導体ナノチューブの創製と特性評価
Project/Area Number |
17310074
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
馮 旗 香川大学, 工学部, 助教授 (80274356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 寛 香川大学, 工学部, 教授 (60112249)
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Keywords | 金属酸化物ナノチューブ / 金属酸化物ナノシート / 剥離反応 / 界面活性剤 / 自己組織化 / 半導体 |
Research Abstract |
本研究は,層状構造を有する金属酸化物や金属水酸化物を剥離処理して,得た金属酸化物や金属水酸化物ナノシートを界面活性剤と反応させ,MnO_2,ZnO, Nb_2O_5,TiO_2などの金属酸化物半導体ナノチューブを合成するプロセスを開発する。ナノシートからナノチューブへの生成メカニズムの解明および金属酸化物半導体ナノチューブの電子特性,光学特性の解明を目的とし、平成17年度は次の研究を行った。 1.マンガン酸化物ナノチューブの合成 層状マンガン酸化物を有機アミンとのインターカレーション反応で剥離して、マンガン酸化物ナノシートを調製した。有機アミン系の界面活性剤陽イオンとマンガン酸化物ナノシートと反応してナノ複合体が生成した。生成したナノ複合体を水熱反応して、マンガン酸化物ナノチューブの合成を行った。ナノチューブの生成は界面活性剤の種類、反応温度などの条件に大きく依存する。ナノ複合体は反応温度の上昇に伴い、ナノシートはナノチューブへ徐々に変化し、さらに温度を上げるとナノファイバーへ変化することを明らかにした。さらに界面活性剤のかわりに有機ポリマーイオンを用いて、マンガン酸化物ナノチューブの合成を行った。有機ポリマーイオンを使用した場合は、ナノチューブが生成しやすい結果が得られた。 2.ナノチューブのナノ構造解析と物性評価 合成したマンガン酸化物ナノチューブについてTEMなどでナノ構造を調べた。界面活性剤を用いた 場合は、生成したナノチューブが多層構造を有する。一方、有機ポリマーイオンを使用した場合は、ナノチューブの結晶性が低いことがわかった。さらにマンガン酸化物の半導体特性を測定するために、4光波混合ヘテロダイン測定システムを構築した。マンガン酸化物ナノチューブのバンドギャップはPL,分光光度計で測定した。その値は約0.8eVであった。
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Research Products
(4 results)