2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17310097
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 宏恒 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (20112386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 滋 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (40247622)
伊東 早苗 名古屋大学, 大学院国際開発研究科, 助教授 (80334994)
北村 友人 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (30362221)
内田 綾子 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20283468)
新海 尚子 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (10377765)
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Keywords | 開発学 / 貧困緩和 / 地方分権 / 農業近代化 / 工業化 / 教育近代化 / Community Development / 小規模金融 |
Research Abstract |
まず、研究会を4回行った。 5月25日には、参加者各人が「開発と貧困」をどう考えているのか、それぞれの学問分野から問題提起をしてもらった。参加者の問題意識を出し合い、問題設定の調整を試みた。 5月31日には、国際開発銀行の橘田正造開発研究所所長を招いて、「1990年代以降の国際協力銀行の政策展開-貧困対策、社会政策への対応を中心に-」の演題で研究会をおこなった。 7月22日には、再度橘田正造を招いて、「アフリカの援助戦略と貧困問題」の演題で研究会をおこなった。 10月19日には、夏休み中のカンボジアでの合同調査を踏まえて、「開発途上国貧困対策の方向性-カンボジアの貧困問題を素材に-」の演題で研究会をおこなった。 8月25日-9月5日に、カンボジアで合同のフィールドワークを行った。これには国際共同研究の枠組みをもたせて、フィリピン大学とインドネシアのガジャマダ大学の先生(わが国際開発研究科で博士号取得)も参加した。4つの村を回り、貧困層とインタビューを行い、フィリピンやインドネシアがこの40年間取り組んできた農業(灌漑、緑の革命、農村金融、農業協同組合づくり、農業技術普及員など)、工業(外資導入の程度、中小企業進行政策、農村における農産物加工業、輸入代替工業化の程度など)、インフラ(道路網整備、電化、灌漑設備)、教育(小学校、非識字、教員の質、学校財政)、行政(農村金融、地方自治体整備、中央省庁の整備度と政府サービス実績など)の面における近代化が、長年の内戦の影響もあってほとんど進んでいない。その落差がどこから生まれたのか、比較研究も加えることにした。 どの研究者も多くに国をフィールドにしているということはない。しかし実際は、途上国は国によって非常に違う。その辺の差を意識しながら学際的な共同研究をする展望が開けた。
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Research Products
(6 results)