2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17310119
|
Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
藤田 泰太郎 福山大学, 生命工学部, 教授 (40115506)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健一 神戸大学, 農学部, 助教授 (20230732)
広岡 和丈 福山大学, 生命工学部, 講師 (20389068)
|
Keywords | 枯草菌 / ゲノム / 抗生物質 / マイクロアレイ / 発現制御 / 薬剤耐性 / 転写制御因子 / レギュロン |
Research Abstract |
枯草菌のMarR、MerRおよびTetRファミリーに属するHTH転写制御蛋白質の支配するレギュロンのうち、17年度に顕著な研究実績をあげられたのは、脂肪酸のβ酸化に関わるYsiAレギュロン、リンコマイシン耐性とフラボノイド分解に関わるLmrA/YxaFレギュロン、およびノボビオシン等の耐性に関わるmajor facilitator superfamily(MFS)型の多剤耐性オペロン(ycnCB、yusOPとywoHG)の機能解析である。YsiAレギュロンの構成遺伝子は、5オペロンの13遺伝子(ysiAB-etfBA、ykuFG、yhfL、yusLKJとywjF-acdA-rpoE)であり、各々の転写開始点近傍にYsiA-boxがあり、YsiAで負に制御される。生体外系解析で、YsiAレギュロンの誘導物質は炭素数14以上のアシル-CoAである事が判明した。LmrA/YxaFレギュロンの構成遺伝子は、3オペロンの5遺伝子(lmrAB、yxaF、yxaGH)であり、お互いにパラログであるLmrAとYxaFにより2重に負に制御される。in vivoおよびin vitro解析により、誘導物質はリンコマイシン等の薬剤ではなく、フラボノール(クレセチン、フィセチン等)やイソフラボン(ゲニステイン、クメステロール等)である事が判明した。MFS型の多剤耐性オペロン解析では、YcnCがycnCBオペロンを、YusOがyusOPオペロンを、YwoHがywoHGオペロンを負にオート制御していることが明らかになり、ノボビオシン等が誘導物質であるとの予備的知見を得ている。当初機能解析を計画していた、パラコートやカテキンの耐性に関与すると想定されたYvkBとYvmBレギュロン各々のこれらの化合物による誘導能を検証したが、予期した結果が得られなかった。
|
Research Products
(3 results)