2007 Fiscal Year Annual Research Report
詩跡(歌枕)研究による中国文学史論再構築-詩跡の概念・機能・形成に関する研究
Project/Area Number |
17320053
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
植木 久行 Hirosaki University, 人文学部, 教授 (20160153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 梁 弘前大学, 人文学部, 准教授 (20281909)
伊藤 守幸 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (30132559)
松尾 幸忠 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (20209505)
許山 秀樹 静岡大学, 情報学部, 准教授 (10257230)
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Keywords | 詩跡 / 歌枕 / 俳枕 |
Research Abstract |
本年度(平成19年度)は、3年間にわたる共同研究の、最後の年である。9月5〜6日、全員の参加の下で研究会を開催して、研究の進展を図った。 研究代表者、ならびに分担者の研究発表題目は、以下のごとくである。植木「中国歴代の地理総志に見る詩跡の著録とその展開-安徽省宣城市区・池州市、および山東省済南市区を通して」、許山「『瘴』字考」、李「景観形成における詩跡の位相-中国での詩跡調査を踏まえて-」、伊藤「『浜松中納言物語』における唐土(もろこし)造形の方法」、松尾「実地調査を踏まえた詩跡のあり方についての一考察-池州を例として-」である。各自の発表に対して、活発に議論して、詩跡の概念・機能・形成に関する知見を深めた。 さらに報告書の作成に向けて、全体の構成や全員執筆の方針を確認した。本研究は、現地調査を重視した点にも特徴があるため、関連資料の収集と詩跡の写真撮影につとめた。特に刻々と変化する現状を映し出す詩跡の写真には貴重なものも含まれているため、これを報告書中に【附編】として、調査行程記録とともに一部掲載することにした。 本年度、植木と許山は、研究会の発表を踏まえた論文を、それぞれ1編ずつ発表した。「中国歴代の地理総志に見る詩跡の著録とその展開-安徽省宣城市区・池州市、および山東省済南市区を通して-」(植木)、「中国古典詩人における南方意識-「瘴」の字を手がかりに-」(許山)が、そうである。また植木は、「中国歴代の地理総志に見る詩跡の著録とその展開-南(安徽省池州市)と北(山東省済南市区)の実例を通して-」と題して、12月、早稲田大学中国文学会で研究発表した。
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Research Products
(4 results)