2005 Fiscal Year Annual Research Report
アジア(含オーストラリア)における英米文学の受容・変容(19世紀-21世紀)
Project/Area Number |
17320054
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
荒木 正純 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (80015883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IAN Carruthers 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (70400603)
齋藤 一 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 講師 (20302341)
日比 嘉高 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (80334019)
南 富鎭 静岡大学, 人文学部, 助教授 (30362180)
南 隆太 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (60247575)
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Keywords | 英米文学 / アジア / 受容と変容 / ポストコロニアル / 翻訳 |
Research Abstract |
■平成16年度科学研究費補助金(課題番号:13610682、代表:荒木正純、課題名:「日本および東アジア圏における英米文学の受容と変容(19・20世紀)」)で、2005年3月19日〜21日の3日間、アジア諸地域の研究者を招聘して「筑波大学セミナー 日本および東アジアにおける英米文学の受容と変容」を開催した。 ■本年度は、このセミナーの成果を世界に向けて発信するための準備をおこなった。具体的には、このセミナーにおける発表論文が、平成18年度中に、研究代表である荒木正純と研究負担者である南隆太、そしてセミナー参加者のC.S.Lim(マラヤ大学、マレーシア)の編集で、マレーシアの出版社Silverfishから英語の単行本として出版されることとなった。なお、出版費用には本科学研究補助金の一部を使用する予定である。 ■また、本年度は、本科学研究補助金の研究負担者以外の研究者をも筑波大学に招聘し、研究課題にそった研究会を行うことにつとめた。具体的には、2005年12月3〜4日の2日間、筑波大学にて「科学研究費プロジェクト《アジアにおける英米文学の受容・変容》「第1回研究報告会」」を開催した。参加者は研究分担者である荒木正純、齋藤一、中根隆行の他、李征(復旦大学、中国)、呉佩珍(東呉大学、台湾)であった。注目すべき点としては、各自が異なる地域の文化現象を扱ったにもかかわらず、--荒木はアイルランド、齋藤はマレーシアとトルコ、李征は中国、呉は台湾と日本、中根は日本--全員が、それぞれの文化現象の同一性ではなくその差異に注目していたということ、いわば文化現象の「翻訳」の可能性を探究していたということである。こうして、この研究報告会の参加者もふくめた研究負担者一同は、本研究課題のキーワードである「受容と変容」を「翻訳」(=移動)という概念でゆるやかに統合し、研究成果を着実に積み重ねてゆくことが可能であることを確認できたのである。
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Research Products
(13 results)