2006 Fiscal Year Annual Research Report
京都府行政文書を中心とした近代行政文書についての史料学的研究
Project/Area Number |
17320101
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
小林 啓治 京都府立大学, 文学部, 助教授 (60221975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 一幸 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (50259892)
石川 登志雄 京都造形芸術大学, 芸術学部, 助教授 (80388199)
稲葉 政満 東京芸術大学, 大学院・美術研究科, 助教授 (50135183)
上島 享 京都府立大学, 文学部, 助教授 (60285244)
川瀬 貴也 京都府立大学, 文学部, 助教授 (30347439)
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Keywords | 日本史 / 文化財保存 / 文化財修復 / 行政文書 |
Research Abstract |
今年度も3つの柱で研究を行った。第1に、京都府行政文書の紙質と劣化状態に関する調査である。作業は、概要調査と詳細調査に分かれて行った。前者は、前簿冊の劣化状態の概要を見積もる作業である。後者については、昨年度決定した紙質の基準や劣化状態の項目評価項目に基づいてサンプル調査を行った。調査結果をデータベースとして記録し、活用するためにプログラムを構築し試行した。また、紙質のph測定を試行し、今後の酸性紙化調査の方針を定めた。データの活用方法と調査目的にあわせた利便性の追求が来年度の課題として浮かび上がった。 第2に、行政文書の史料学的研究を進めた。丹後震災関係の簿冊に焦点を絞り、残存史料群の構成、保存の歴史的条件、史料価値などについて検証を行った。被災地の行政文書も調査し、府と町村文書の関連性、それを媒介する出張所発出文書の位置などが明らかになった。その成果について代表者が記者発表を行い、概要は京都新聞ほか、各社新聞の京都欄に掲載された。 第3に、他府県の行政文書の調査である。滋賀県庁文書を重点的に調査し、残存状況について京都府行政文書との比較を行った。滋賀県庁文書は内容的には京都府文書より網羅的に残存していることが判明した。山口県文書の保存・劣化状態については、研究協力者の山崎氏から12月の全体研究会で報告を得ることができた。今後の保存・修復のあり方について討論し、問題点を整理した。劣化状態のランク分けとそれに応じた具体的な修復作業のあり方を提示するという課題を見いだした。
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Research Products
(6 results)