2005 Fiscal Year Annual Research Report
中国ムスリムの宗教的・商業的ネットワークとイスラーム復興に関する学際的共同研究
Project/Area Number |
17320141
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
松本 光太郎 東京経済大学, コミュニケーション学部, 助教授 (90229550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 ますみ 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (30308564)
小林 敦子 (新保 敦子) 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90195769)
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
大野 旭 (楊 海英) 静岡大学, 人文学部, 助教授 (40278651)
高橋 健太郎 駒澤大学, 文学部, 専任講師 (30339618)
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Keywords | ムスリム・ネットワーク / イスラーム復興 / 文化変容 / 社会変動 / 商業ネットワーク / 宗教活動 |
Research Abstract |
平成17年7月9日、早稲田大学において、本科研プロジェクトが後援して「寧夏社会科学院訪問団・中国ムスリム研究会学術交流会」を開催した。馬平(寧夏社会科学院)が、「当代中国西北伊斯蘭教門宦制度的経済社会基礎」、楊海英(研究分担者)が「従蒙古学研究角度看伊斯蘭」)という研究報告を行った。同年の夏季には、松本ますみ(山東)、新保敦子(寧夏)、高橋健太郎(寧夏)、梅村坦(新彊)、木村自(ミャンマーと台湾)(以上研究分担者)、王建新(新彊)、星野真(新彊と四川)、砂井紫里(福建)(以上研究協力者)がそれぞれの調査地で現地調査を行った。同期間中の調査については、11月23日に駒沢大学での報告会上で、報告された。11月には、研究代表者松本光太郎(中国雲南)、楊海英(大野旭)(台湾)が現地調査を行い、12月下旬から平成18年1月初旬にかけては、澤井充生(フフホト)(以上研究分担者)、吉松久美子(ミャンマー)(研究協力者)がそれぞれの調査地でデータの収集に努めた。同時期の調査については、同年1月29日に駒澤大学で行われた報告会で報告された。 以上の報告を踏まえて、次のことが確認された。1)中国と周辺の地域には、国境・地域を越えたマクロレベルの宗教的、商業的な中国ムスリム・ネットワークが存在している。2)それは、宗教学校の人間関係、姻戚関係、地縁関係、業種などが密接に関連しており(松本光太郎、馬、梅村、高橋、砂井、新保、王、吉松、木村、澤井報告)、それが、地域の宗教解釈・儀礼と社会変動、経済発展にも新たな影響を与えている。3)しかし、地域、発生した事件処理によってはネットワークが有効に働いていないケースもある(松本ますみ、星野報告)。4)さらに、資料分析を進めて、歴史学の通説の見直しの必要(楊報告)がある。これらのことをふまえ、継続してネットワーク構造の解明を進めていく必要がある。
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Research Products
(8 results)