2006 Fiscal Year Annual Research Report
中国ムスリムの宗教的・商業的ネットワークとイスラーム復興に関する学際的共同研究
Project/Area Number |
17320141
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
松本 光太郎 東京経済大学, コミュニケーション学部, 助教授 (90229550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 ますみ 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (30308564)
小林 敦子 (新保 敦子) 早稲田大学, 教育学部, 教授 (90195769)
梅村 坦 中央大学, 総合政策学部, 教授 (90124289)
大野 旭 (楊 海英) 静岡大学, 人文学部, 助教授 (40278651)
高橋 健太郎 駒澤大学, 文学部, 専任講師 (30339618)
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Keywords | ムスリム・ネットワーク / イスラーム復興 / 文化変容 / 社会変動 / 多民族間社会関係 / 宗教活動 / 商業ネットワーク |
Research Abstract |
平成18年夏季には、梅村坦(新彊ウイグル自治区)、小林(新保)敦子(寧夏回族自治区)、高橋健太郎(寧夏回族自治区)、澤井充生(内モンゴル)、木村自(台湾)が調査研究を行った。松本ますみは、平成19年度開催予定の国際シンポジウムの打合せ、資料収集のため、ロンドンに出張した。調査内容の一部は、平成18年ll月25日に東京経済大学における報告会で報告された。報告内容はそれぞれ、澤井充生「清真寺の宗教エリートが紡ぎ出す社会的ネットワーク」、木村自「越境するジンと呪術」、梅村坦「2006年カシュガル鍛冶屋調査報告」であった。新保敦子は、寧夏で行われた「回族学国際学術研討会」で、「関於回族女性教育指導者的考察」と題する報告を行った。平成18年12月から平成19年1月にかけては、吉松久美子(ビルマ)、松本光太郎(雲南)、木村自(雲南)、大野旭(楊海英)(寧夏)が調査研究を行った。調査内容の一部は、平成19年度2月24日に東京経済大学で開催された報告会、研究会で以下のように報告された。木村自「雲南A県の回族社会における精神疾患と治療行為」、吉松久美子「ミャンマーにおけるムスリムの連携と犠牲祭」、松本光太郎「雲南省新平県の彝回」、楊海英「19世紀末回民反乱に関する新発見の資料」、松本ますみ「『雲南清真鐸報』にみる雲南イスラーム近代主義」。本年度の研究成果は次のように総括できる。(1)地域や国境を越えたマクロレベルでの中国ムスリムの宗教的・商業的ネットワークは、ミクロレベルの師弟関係や同窓関係、隣人関係などに依拠している。(2)中国ムスリムのネットワークの伸展において生じる人々の相互関係は、中国ムスリム内部においてのみ生じるわけではなく、他の民族集団や宗教集団との相互作用が重要な意味を持っている。次年度には国際シンポジウムにおいて、中国ムスリムのネットワーク生成の動態の全体像を明らかにする。
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Research Products
(10 results)