2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17320142
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
小谷 凱宣 南山大学, 人文学部, 教授 (40111091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 眞子 千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
佐々木 史郎 国立民族学博物館, 教授 (70178648)
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 学芸員 (40142088)
池田 透 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50202891)
沖野 慎二 北海道東海大学, 国際文化学部, 助教授 (50250494)
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Keywords | アイヌ研究 / 物質文化 / 博物館資料 / 先住民研究 |
Research Abstract |
1.平成17年9月に、札幌で研究会を開き、アイヌ資料調査の具体案を確定するとともに、北米東部とカナダ太平洋岸の古記録類調の概要発表をおこなった 2.道内所蔵のアイヌ資料のうち、未調査資料(約330点、松前城資料館蔵)の全点調査と、重要な基礎的資料(北海道大学植物園資料約2,500点中の約460点、及び函館市北方民族資料館所蔵資料約2,500点中の約700点)の調査を終えた。大半は、明治はじめから大正時代にかけて収集された重要資料であり、その全容解明が待たれていたものである。これらは道内アイヌ資料再検討と国外アイヌ資料との比較研究のために必須の資料群であり、アイヌ研究史再考のためにも貴重な資料である。 なお、調査を終了した資料約1,500点についての基本的調査研究情報は、北海道大学植物館及び北海道立アイヌ民族文化研究センターにおいて、映像情報とともに、電算機入力を終えた。 3.御雇米国人が残した明治時代のアイヌ社会とその文化に関する古記録類の調査は、アメリカ東部のスミソニアン国立人類学文書館(ワシントン特別区)とアメリカ哲学協会図書館(フィラデルフィア市)において実施した。両市の調査では、主にロマイン・ヒッチコック(ワシントン)及びベンジャミン・スミス・ライマン(フィラデルフィア)の古記録類の概要を調査・把握した。とくに後者には、明治初年の北海道内の地質学的調査の折に観察された、各地のアイヌとその生活に関する記載が多くあることが判明した。これらの古記録類は膨大な量であるため、再訪問調査が必要である。同時に、同時代のアメリカ人が日本に残した記録類との対比も必要である。
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Research Products
(5 results)