2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330024
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Research Institution | International Institute for Advanced Studies |
Principal Investigator |
北川 善太郎 (財)国際高等研究所, 副所長 (30025142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金森 順次郎 (財)国際高等研究所, 所長 (10028079)
山田 篤 財団法人京都高度技術研究所, 主席研究員 (20240004)
上野 達弘 立教大学, 法学部, 助教授 (80338574)
山名 美加 大阪工業大学, 大学院・知的財産研究科, 助教授 (50368148)
宮脇 正晴 立命館大学, 法学部, 助教授 (70368017)
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Keywords | 知的財産 / 産学連携 / 知的財産法 / ライセンス契約 / 著作権 / 法受容 / 比較法 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究の大きな特徴は、知的財産についての研究者の理解度に関する実証的調査である「知的財産理解度サーベイ」に基づいていることである。このサーベイを昨年度に計11回実施したが、今年度はサーベイの結果を分析し、研究計画に示した五つの横軸((1)共同研究で創出される様々な知的財産の定義と特性、(2)そこから生じる各種の知的財産権、(3)知的財産の創出主体と権利主体、とりわけ権利の帰属と職務発明、(4)知的財産及びその権利の流通・取引、(5)権利侵害と裁判やADRを中心とする救済制度)と二つの縦軸((1)大学における研究の自由と産学連携の知的財産問題、(2)大学の知的財産取引と産学連携の知的財産問題)に従って整理した。 この整理をもとに、各設問について、必要な法的な解説を付すとともに、知的財産に関する法が研究者にどのように受容されているかという受容度研究を進めた。こうした研究に基づき、知的財産を創作する者に知的財産問題の理解を促すためにはどのような学習方法が効果的か、あるいは、どのような法情報を提供する必要があるかという観点から、大学知的財産管理者、教員個人、学生自身の自己啓発・自己学習用に内外で活用される「問題学習(知的財産コード)」を作成した。 また、産学連携に関する知的財産問題のうち、サーベイという手段では十分に検討することができない新たな問題や「問題学習」作成過程で深く研究すべきと判断した問題については、「コピーマート・フォーラム」等のフォーラムを開催し、その成果を「問題学習」に反映させた。具体的には、遺伝資源・伝統的知識の利益配分問題、電子顕微鏡写真やアサガオ種子の取り扱い、所有と合意に関する法受容と民法の問題等について、狭義の知的財産法のみならず、民法、比較法といった視点も入れた検討を行うとともに、理系の研究者の参加も得て、「科学技術と法の対話」も試みた。
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Research Products
(6 results)