2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本のナショナル・アイデンティティの形成と変容--中国・韓国との関連において
Project/Area Number |
17330027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米原 謙 大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 教授 (30137301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 史朗 立命館大学, 法学部, 教授 (80202513)
出原 政雄 同志社大学, 法学部, 教授 (30367966)
金 鳳珍 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (90254614)
區 建英 新潟国際情報大学, 情報文化学部, 教授 (20267701)
松田 宏一郎 立教大学, 法学部, 教授 (50222302)
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Keywords | ナショナル・アイデンティティ / ナショナリズム / 国民国家 |
Research Abstract |
1.近代日本のナショナリズムをアイデンティティの観点から解明するため、以下のような研究会を開催して、相互に問題意識を深めるための基礎的作業を行った。 (1)7月17日(日)場所・大阪大学国際公共政策研究科棟13時〜18時 (1)金鳳珍『東アジア「開明」知識人の思惟空間』(九州大学出版会、2004年)の合評 (2)研究責任者と研究分担者のそれぞれの研究テーマの確認と研究の進行および問題点などの点検 (2)9月30日(土)場所・大阪大学東京オフィス15時〜19時 テーマ:「韓国における「過去史論争」および「解法前後史」「民族解放運動史」を再考するために 講師:趙寛子(中部大学) 近年の韓国における歴史の見直しとその評価について、趙寛子氏に報告していただき議論した。 (3)12月10日(土)場所・大阪大学東京オフィス15時〜19時 テーマ(1):「堀田善衛--ナショナル・アイデンティティの空白」講師:矢崎彰氏(青山学院短大) テーマ(2):「境界線とアイデンティティ」講師:杉田敦(法政大学) テーマ(1)については、堀田善衛の上海時代をテーマとする報告を聞いて質疑応答した。またテーマ(2)については、著書『境界線の政治学』を中心に、杉田敦氏から最近のアイデンティティ理論の動向を話していただき、質疑応答した。 2.米原は、中国のナショナリズム研究のため、2005年8月に中国東北地方(大連・瀋陽)の日清・日露戦争関連施設、旧南満州鉄道関連施設、満州事変関連施設などを視察した。また同様の目的で、2006年3月に上海・南京において、日中戦争期の関連施設(魯迅旧居、旧朝鮮臨時政府所在跡、南京虐殺記念館など)を視察した。 3.區は2005年10月に南開大学(天津)で開催されたシンポジウム「厳復と天津」に出席し、「厳復の自由観と個人の公共精神」の報告を行った。
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