2005 Fiscal Year Annual Research Report
現代ヨーロッパにおける緑の政党の政権参加と環境政策の変容
Project/Area Number |
17330029
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
畑山 敏夫 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10180887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 仁 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (90239161)
小野 一 工学院大学, 共通課程, 講師 (80306894)
渡辺 博明 大阪府立大学, 人間社会学部, 講師 (20308810)
清水 耕介 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (70310703)
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Keywords | 緑の政党 / EU / 赤緑連立政権 / 新しい政治 |
Research Abstract |
本年度は3回の国内での研究会を開催した。6月に開催した1回目の研究会では、海外調査や国内研究会の計画を立て、各人の研究計画が報告された。11月に開催した第2回の研究会では、小野の海外調査に基づいたドイツの赤緑連立政権と総選挙についての報告と渡辺によるスウェーデンの緑の政党についての報告があった。2月に開催された第3回研究会では、中央大学の星野智氏をゲスト・スピーカーに招いてヨーロッパにおける緑の政党の最近の動向について報告を受けた。そして、地方議員政策情報センター主催の欧州の緑の政党に関するシンポジウムで全員がパネラーを務め、研究成果の発表の機会とした。また、小野の他にも、渡辺、畑山、丸山が、それぞれスウエーデン、フランス、ドイツで資料収集や緑の政党本部の訪問とインタビューを行った。今年のまとまった研究成果の公表として、研究分担者の丸山が編集・執筆を担当し、研究代表者の畑山と他の研究分担者全員が執筆に加わった『政治変容のパースペクティヴ』(ミネルヴァ書房)が出版された。本書は、丸山が序章「現代社会の変容と『新しい政治』の挑戦」で緑の政党に体現されている新しい政治について総論的に展開しており、最終章「現代政治の変容と日本政治」で畑山が日本における新しい政治の分析を行っているなど、緑の政党の思想や政策、特に、環境思想と環境政策に関する分析や考察を軸として多様なテーマが取り扱われている。その本での分析や考察を土台に、海外調査の成果を生かす形で、来年度はヨーロッパに焦点を絞って、EUレベルでの環境政策の形成と実施、EUの緑の政党連合体が政策形成・実現に果たしている役割などを究明してみたい。
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Research Products
(3 results)