2005 Fiscal Year Annual Research Report
「1968年」の政治社会的インパクトの国際比較研究
Project/Area Number |
17330030
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
野田 昌吾 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (50275236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安野 正明 広島大学, 総合科学部, 教授 (80202365)
畑山 敏夫 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10180887)
神谷 章生 札幌学院大学, 法学部, 教授 (60269719)
小沢 弘明 千葉大学, 文学部, 教授 (20211823)
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Keywords | 1968年 / 政治文化 / ニューポリティクス / デモクラシー / 文化変容 |
Research Abstract |
初年度である今年度は、七月、十一月、一月の計3回の研究会を実施し、本共同研究会の研究枠組みを固める作業を行った。 そのなかで、研究代表者の野田は、これまでの政治文化論研究の成果を概観し、本共同研究の理論的課題を設定する前提となる報告とともに、西ドイツとスウェーデンでの1968年学生運動の比較に関する報告を行った。「1968年」が政治文化変容の大きな画期となった西ドイツとそうならなかった日本とスウェーデン、さらに後者2国での相違(日本の「臣民型」政治文化の残存、スウェーデンの「68年」以前からの市民型政治文化の存在)の比較がもつ重要性が指摘された。 このほか、安野はドイツにおける「1968年」研究の状況、最近日本で出された井関正久氏の『ドイツを変えた68年運動』へのコメント、ドイツの既成左翼と「68年」のかかわりに関する報告を、畑山はフランスにおける「ポスト68年世代」に関する議論についての報告を、神谷は、アメリカにおける60年代の意義の両義性を指摘する報告を、小沢は68年のもつ世界史的意味を近年の新自由主義の問題を指摘しつつ検討する報告ならびにオーストリアにおける「68年」問題に関する報告を行った。 また、各国の「68年」の調査のため、野田・安野はドイツ、畑山はフランス、神谷はアメリカでの現地調査を行った。
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Research Products
(7 results)