2005 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカの影の下で-日比両国における対米認識と社会形成の比較研究-
Project/Area Number |
17330035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 帰一 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (90173484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
テマリオ リベラ 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70338284)
永野 善子 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (60148252)
中野 聡 一橋大学, 社会学研究科, 教授 (00227852)
パトリシオ アビナレス 京都大学, 東南アジア研究所, 助教授 (60314267)
キャロライン ハウ 京都大学, 東南アジア研究所, 助教授 (70314268)
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Keywords | 非公式帝国 / アメリカ / フィリピン / 国民表象 / 占領研究 / 移民 / 日比関係 / 米比関係 |
Research Abstract |
この研究は、米比関係と日比関係を比較することを通して、アメリカの影響下におかれたこの両国における政治制度と社会形成過程について考察することが目的である。そのために、2005年11月12・13日の両日、東京大学を会場として、「アメリカの影の下で-日比両国における対米認識と社会形成の比較研究-」と題する国際シンポジウムを開催した。 研究の初年度であるため、論文形式での発表にはまだ時期尚早ではないかとの懸念ももたれたが、幸いなことに、研究代表者・分担者全員はもとより、国内・国外から招聘した研究協力者も含め、すべての正規参加者から論文を提出していただくことができた。氏名だけを列挙すれば、永野善子、清水展、中野聡、鈴木伸枝、ジュリアン・ゴー、マイケル・サルマン、ヴィセンテ・ラファエル、アウグスト・エスプリトゥ、ベリンダ・アキノ、レイナルド・イレート、米野みちよ、キャロライン・ハウ、パトリシオ・アビナレス、ドンナ・アモロソ、藤原帰一の15名である。なお、会議においては研究分担者以外の日本側の若手研究者にも協力を仰ぎ、討議において有益な貢献をいただくことができた。 この会議において確認された問題点は、やはり米比関係・日米関係における研究の蓄積にもかかわらず、この両方の領域を横断して研究するものはごく限られていることであり、それだけにこの研究の提供する<出会い>が数多くの発見を生み出すこととなった。方法論の点では、研究対象を取り出して相互に分析する<比較>研究と、限られた時代において研究対象にどのような関わりがあるのかを見極める<関係>研究との落差も示されたと考える。 次年度においては、11月14日の研究組織打ち合わせでも確認されたように、上記に示された課題を踏まえつつ、最終会議を開催するとともに、研究成果の出版の準備を進めることとなろう。
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Research Products
(6 results)