2007 Fiscal Year Annual Research Report
技術進歩と経済成長に対する知的財産権と競争の長期的效果についての理論的分析
Project/Area Number |
17330042
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
春山 鉄源 Kobe University, 経済学研究科, 教授 (70379501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 武 神戸工学, 経済学研究科, 教授 (40093281)
片山 誠一 愛知学院大学, 商学部, 教授 (70047489)
芦谷 政浩 神戸工学, 経済学研究科, 准教授 (10304057)
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Keywords | 経済理論 / 経済政策 / 市場競争 / 知的財産権 / 長期的経済成長 |
Research Abstract |
平成19年度は、本研究プロジェクトの最終年度である。今年度では、国内外の学会・ワークショップへ積極的に参加し、今までの研究成果の報告だけではなく、参加者との精力的なディスカッションに力を注いだ。結果的には、計11回に渡る学会参加となった。また、学会参加が新たな共同研究プロジェクトへとつながったケースもあり、非常に有意義な研究活動となったと言える。一方、研究論文の執筆やジャーナル投稿・掲載にも力を入れた。発表論文数は15編となっており、次ページではその一部を紹介している。また、現在ドラフト段階の論文を含めると論文数はさらに増える。例えば、春山の"Innovators and Imitators in a World Economy"と題するドラフト段階の論文がある。ここでは、連続体で存在する経済が生産性の違いにより、研究開発をする「北」と農産物だけを生産する「南」の経済に内生的に分離することを示している。このフレームワークの中で、「南」での知的財産権の強化が「南」の遅れた経済の産業化につながるかどうかを考察している。この研究は、本プロジェクトの第1の目的に沿った研究である。また、春山の「完全競争下でのイノベーション:形式知と暗黙知が結合生産財であるケース」では、知識を形式知と暗黙知に分けて分析することにより、完全競争化でも研究開発のインセンティブが存在することを示した。この研究は、本プロジェクトの第2の目的に沿った研究である。このような研究結果は、政策立案者にとって非常に重要な知見であると思われる。
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Research Products
(4 results)