2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330055
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
古郡 鞆子 中央大学, 経済学部, 教授 (90173533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松丸 和夫 中央大学, 経済学部, 教授 (40146999)
和田 光平 中央大学, 経済学部, 教授 (30286950)
吉田 良生 朝日大学, 経営学部, 教授 (50182796)
小崎 敏男 東海大学, 政治経済学部, 教授 (80287028)
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Keywords | 非典型労働(者) / 社会保障(制度) / 就業形態の多様化 / 年金 / 雇用保険 / 健康保険 / 育児・介護保険 / 社会保険 |
Research Abstract |
本年度は研究期間の最終年度であったので、各研究者は役割分担を再確認しつつ研究成果のまとめにとりかかった。 古郡は、非典型労働者の就業と社会保険の実態を把握するために前年度に行ったアンケート調査やヒヤリングの結果をまとめた。それによると、4割の企業は非典型労働者をさらに増やす意向を示しており、それにともない、社会保障制度の網の目から漏れてしまう労働者が今後増加することが予測される。小崎は、既婚女性の非正規労働と家族類型の関係を集計データと個票データのそれぞれを用いて分析した。集計データでは、ほとんどすべての家族類型の世帯で非正規労働者比率高くなっていることを明らかにしている。個票データの分析は、核家族世帯の増加が既婚女性の正規就業を困難にさせていることを示唆している。吉田は、雇用保険制度をとりあげ、3人に1人を占める非典型労働者の、その約半数しか雇用保険に加入していないことを問題視し、雇用保険制度が非典型労働者にも適用拡大されるべきことを論じている。和田は、育児・介護休業法の制定・改正の歴史を概観し、この法律によって制度化された育児・介護休業の取得条件、取得環境、取得状況を調べ、非典型労働者の職業生活と育児・介護休業の課題を考察した。松丸は、年金制度の適用対象と現実の適用状況のカバレッジ分析を行い、非典型労働者が適用除外となるケースの多い厚生年金保険の加入条件の変遷とボーダー設定の問題点を考察し、2004に実施された公的年金改革の意味と残された課題について検討を加えている。
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Research Products
(4 results)