2006 Fiscal Year Annual Research Report
近世日本の歴史人口データベースを利用した比較地域分析
Project/Area Number |
17330080
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
浜野 潔 関西大学, 経済学部, 教授 (40288585)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 修 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40051867)
黒須 里美 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20225296)
岡田 あおい 帝京大学, 文学部, 助教授 (50246005)
中里 英樹 甲南大学, 文学部, 助教授 (10309031)
高橋 美由紀 麗澤大学, 国際経済学部, 非常勤講師 (50361845)
|
Keywords | 歴史人口学 / 家族史 / データベース / 宗門改帳 |
Research Abstract |
本研究は、江戸時代の人口行動パターンの地域差を明らかにするため、濃尾地方と東北地方という2つの地域を中心に比較研究を行うことを目的としている。2年目となる今年度は、データベースの整備、および蓄積されたデータを利用した研究活動をさらに継続して行った。 まず、データベースの整備に関しては、濃州安八郡中須村の宗門改帳データのクリーニング作業を継続中である。なお、この村の宗門改帳に関しては別系統の史料が名古屋女子大学収蔵文書の中にあることが判明し、6月に同大学において筆写作業を行い、データの追加入力を実施している。また、分担者の1人は、濃州多芸郡有尾新田の素データを元に分析用データベースを構築する作業を継続中であり、データ上のイベント重複などのクリーニングの問題に取り組んでいる。こうした作業は、予想以上に時間を要することが明らかになったが、将来のデータベース利用促進のため不可欠な作業であり、次年度も継続しながら精度を高める努力をしていきたい。 また、本研究では速水融氏が長年にわたって収集した史料を主として利用しているが、その史料群が分担者の1人が勤務する麗澤大学に寄付され、共同利用の継続が可能となった。なお、こうした利用に必要な史料の目録化および、配架作業には本研究の資金も一部充当している。 こうした史料の整備作業と平行して、研究報告活動も継続した。その結果は、まず事前打ち合わせを含めて5回にわたる研究集会で随時報告され、その一部は雑誌論文などとして発表された。また、12月16日には麗澤大学経済社会総合研究センターにおいて「史料が語る日本の人口・家族・社会」と題する公開シンポジウムを開催し、広く一般市民にも成果を還元することができた。さらに、分担者の2名は11月にアメリカ・ミネアポリスで開催された社会科学史学会においても成果の一部を発表した。
|
Research Products
(10 results)