2007 Fiscal Year Annual Research Report
近世日本の歴史人口データベースを利用した比較地域分析
Project/Area Number |
17330080
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
浜野 潔 Kansai University, 経済学部, 教授 (40288585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 修 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40051867)
黒須 里美 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (20225296)
岡田 あおい 帝京大学, 文学部, 教授 (50246005)
中里 英樹 甲南大学, 文学部, 准教授 (10309031)
山本 千映 関西大学, 経済学部, 准教授 (10388415)
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Keywords | 歴史人口学 / 家族史 / データベース / 宗門改帳 |
Research Abstract |
本研究は、江戸時代の人口行動パターンの地域差を明らかにするため、濃尾地方と東北地方という2つの地域を中心に比較研究を行うことを目的としている。3年目となる最終年度は、データベースの整備、および蓄積されたデータを利用した研究活動をさらに継続し、国内外の学会および学術雑誌などで発表した。 データベースの整備では、濃尾地方に関して美濃国多芸郡有尾新田の整備作業を続けるとともに、安八郡中須村のデータについてもデータのクリーニング作業を継続した。また東北地方の新しいデータとして、陸奥国安達郡荒井村の入力作業を実施している。さらに対象地域を広げるべく、播磨国加古郡高砂の入力作業も行った。この他、マイクロフィルムからの焼付を専門業者に依頼し、長崎・桶屋町の宗門改帳解読作業を進めた。 さらに前年度に完成した「麗澤大学歴史人口学・家族史アーカイブ」の整理作業は今年度も継続した。このアーカイブに納められた資料は様々な研究プロジェクトで長期にわたって収集されてきたものであり、全体を統一するファイリングシステムはなかった。そこで、今後史料を保存し活用してゆくためPC上で利用可能な目録を作成した。 本研究プロジェクトの最大の成果は、こうした膨大な歴史人口史料を処理するデータベースを完成したことである。このデータベースでは検索言語SQLの標準的プログラムの1つであるPostgre SQLを利用している。このプログラムはインターネット上に無料で公開されており研究者は誰でも自由にダウンロードすることができる。このように、データを共有する基盤ができたことで、歴史人口学における比較地域研究はさらなる進展が期待できるだろう。
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Research Products
(17 results)