2005 Fiscal Year Annual Research Report
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17330093
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
河原林 桂一郎 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (20387525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤戸 幹雄 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (90335315)
木谷 庸二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (10299133)
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Keywords | デザイン開発プロセス / デザイン決定 / デザイン評価 / デザインマネジメント / 国際情報交換 / 欧州 |
Research Abstract |
実証研究に取り掛かるための準備段階の作業として、「優れたデザイン」を生み出す背景となるデザイン決定の構造、同基準、同プロセス、同支援システムなどデザインの開発プロセスにおける意思決定についての説明変数としての要因分析のため日欧の電機メーカー(9社)、自動車メーカー(10社)のデザイン組織、デザイン開発期間、デザイン開発プロセス、デザイン決定方法、デザイン意思決定会議と参加者等について資料収集、聞き取り調査や質問表調査等のパイロット調査とメンバー間のグループ討論を実施した。こうした研究活動をもとに「優れたデザイン」を生み出す意思決定モデルについての考察する上で重要と思われる次の3つの要因を抽出した。 (1)企業内デザイン組織の位置付け (2)デザイン開発プロセス(期間)とデザイン意思決定のタイミング (3)デザイン意思決定の基準(デザインポリシーとデザイン評価基準、決定者) 日欧の企業におけるこれらの要因分析を通じて、日欧及び企業間で企業内におけるデザイン活動領域、デザイン決定の時期に関する考え方に大きな相違があることが判明した。こうした相違は、デザインマネジメントの手法だけでなく、デザインマネジメントの考え方そのものにも起因すると考えられ、デザイン部門の機能や役割に大きく影響を与えているものと思われる。 「優れたデザイン」の基準についても、仮説的に分類した3つの成果変数(ブランド構築に貢献するデザイン、経営に貢献するデザイン、画期的なデザイン)が、今後の日本企業におけるデザイン部門の経営に果たす役割の重要性が予感される知見を得ることが出来た。 次年度の研究活動では、日欧に米韓企業を加え、グローバルな視点からのデザインプロセス及びデザイン決定のメカニズムをモデル化することが必要との結論に到達した。
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Research Products
(1 results)