2006 Fiscal Year Annual Research Report
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17330093
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
河原林 桂一郎 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (20387525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤戸 幹雄 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科・デザイン経営工学部門, 教授 (90335315)
木谷 庸二 京都工芸繊維大学, 大学院・工芸科学研究科・デザイン経営工学部門, 助手 (10299133)
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Keywords | デザイン開発プロセス / デザイン決定 / デザイン評価 / デザインマネジメント / 国際情報交換 / 欧州 / 米国 / 韓国 |
Research Abstract |
「優れたデザイン」デザインの開発プロセスにおける意思決定モデルの要因(企業内デザイン組織の位置づけ、デザイン開発プロセスとデザイン意思決定のタイミング、デザイン意思決定の基準)について日欧米韓の自動車、電機業界の分析を重ね、デザインマネジメントの考え方とマネジメント手法について、グローバルな視点でデザインプロセスにおけるデザイン意思決定を類型化した。 (1)市場適合性重視型(販売・顧客満足度向上に貢献) (2)ブランド・デザイン戦略重視型(企業イメージ形成に貢献) (3)独自性訴求型(新しいトレンドの創出に貢献) (4)商品熟成重視型(高い商品完成度でユーザー満足度向上に貢献) 自動車業界におけるデザインプロセス及びデザイン意思決定メカニズムには、各社の事業計画や製品企画の意思決定の時期と方式、トップとデザイン部門の意思決定への関与度等に差異が認められ、デザインやブランドの一貫性と市場適合性の両面においてデザインマネジメントカが大きな影響を与えているという知見を得た。 電機業界においては、デザインプロセスやデザイン意思決定は、日韓の場合、市場投入寸前まで流動性が高く市場適合性(販売者の意向)への依存度が高い。一般的に総合電機では、事業ドメインが広く、結果として一貫した独自のデザイン戦略がとりにくいこともあり、商品カテゴリーに特化したデザイン戦略をとる場合が多い。 世界的に両業界は、製品戦略やデザイン戦略の独自性が希薄化しつつある。(1)製品のコモデティ化(2)企業の合併・統合化の加速(3)部品、ファウンダリー企業の興隆が加速化され、デザイン意思決定はブランド戦略とより密接な戦略として重視されていることから、今後は、デザインマネジメントの論理・意味分析を行い、戦略的デザイン活動につなげる研究を目指す。
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Research Products
(5 results)