2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330142
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小椋 たみ子 神戸大学, 文学部, 教授 (60031720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
窪薗 晴夫 神戸大学, 文学部, 教授 (80153328)
板倉 昭二 京都大学, 文学研究科, 助教授 (50211735)
稲葉 太一 神戸大学, 発達科学部, 講師 (80176403)
末次 晃 神戸大学, 経営学研究科, 助手 (40324892)
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Keywords | 言語 / 認知的基盤 / CDIs / 複数認識 / 意図の理解 / 幼児語の韻律構造 |
Research Abstract |
1,言語獲得の認知的基盤についての文献展望をおこなった(小椋a,印刷中;小椋b印刷中)。この作業から、社会的認知能力(共同注意、意図読み、視点取得)、物理的世界の認知(問題解決、記憶、カテゴリ化)と両能力がかかわるシンボル機能(ふり、模倣、身振り)と、音声処理能力について来年度から実施する観察・実験項目を明らかにし刺激、課題作成を行った。また、馴化-脱馴化法、選好注視法、選好聴取法による乳児の音声処理能力、カテゴリ化能力測定のための実験設備を整備した。 2,言語発達の個人差要因の1つである気質についての質問紙の開発を行った。 3,マッカーサー乳幼児言語発達質問紙の「語と文法」版の妥当性の検討のために、20-28ヶ月児29名の玩具、絵本場面のVTR録画を行い、子どもの発話のトランスクリプションの作成を行った。また、表出語彙の妥当性検討のために40語の絵カード刺激作成と24ヶ月児でのデータ収集を開始した。 4,複数、単数の区別がある言語(英語)と区別がない言語(日本語)で、複数の認識の発達の日米比較実験を23-27ヶ月児に実施した。 5,ふりと道具的行為における模倣学習の重要性と2種類の行為に含まれる異なる意図への子どもの気付きの検証を19〜27ヶ月児、22名に実施した。ふり条件のほうが子どもは実験者の顔を見る事が多く、実験者の意図を理解、共有しようとしていた。 6,大人と子供の音韻現象にそれぞれどのような非対称性(asymmetry)が見られるか考察し、幼児語の韻律構造と成人の音韻現象に共通した非対称性が見られることを指摘した。また、摩擦音と閉鎖音の間の有標性の違いが、音韻獲得や方言の音韻現象にどのように現れるかも考察した。
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Research Products
(13 results)