2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330148
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
中田 行重 関西大学, 文学部, 教授 (00243858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 正治 九州産業大学, 大学院・国際文化研究科, 教授 (80038439)
下川 昭夫 首都大学東京, 都市教養学部, 助教授 (90330729)
平野 直己 北海道教育大学, 岩見沢校・教育学部, 助教授 (80281864)
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Keywords | 地域臨床 / 地域風土 / サポートグループ / ネットワーク形成 / 子育て支援 / 関係性 / パーソンセンタード・アプローチ / エンカウンター・グループ |
Research Abstract |
地域臨床の可能性を探るために大きく、次の7つの領域についての研究を行い、来年度も継続し、地域の特徴を活用した心理療法の在り方についてまとめる。 1.地域風土による心理的な影響として人間関係についての特質を明らかにしている。主に心理療法における関係性を西欧と日本について比較し、対人関係の違いは心理療法技法や多重人格障害など精神病理に現れており、それには宗教や習慣などが関係していることが分かってきた。 2.地域のサポートグループを大学が拠点になってどのように形成していくかについて地域の民間の住居を借りたグループ("ユリーカ")と大学の心理臨床相談施設が連携する試みを実践し、その実践の在り方と課題を探っている。 3.支援のための広域ネットワークの形成過程をインタビュー調査によって調べることで、広域ネットワーク形成に必要な要因を明らかにする。 4.地域のサポートグループをどのように運営するか、その在り方について構成型グループワークを通じて、小学生をもつ母親への育児支援を行った。その結果、他者視点・双感覚性の獲得から、育児不安への心理臨床的支援として共同注意のプロセスの重要性が示唆された。 5.地域に根ざしたサポートネットワークがどのように形成されるのかについて、それをどのように促すかを、育児支援領域でクリエイティブな活躍をしている実践家(非臨床心理士)のヒアリングを通じて探っている。 6.わが国独自のカウンセリング、特にスクールカウンセリングの方法をパーソンセンタード・アプローチの視点から海外で発表し、西欧と異なるわが国の独自性を明らかにしつつある。 7.インターンシップでの参与観察を通じて、小学校中学年における子どもたちの対人関係形成の困難さのプロセスと、それに対するインターンシップによる支援可能性を検討する。
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Research Products
(17 results)