2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330152
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横澤 一彦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20311649)
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Keywords | 複数オブジェクト追跡 / 刺激反応適合性 / サイモン効果 / 反応適合刺激の見落とし / 高次視覚 |
Research Abstract |
高次視覚から行為選択に至る過程の解明を目指し、複数オブジェクト同時提示における処理限界、刺激反応適合性とサイモン効果、反応適合刺激の見落としなどの研究を進めた。 複数オブジェクト同時提示における処理限界を調べるために、複数オブジェクト追跡課題による実験を行い、数量的な限界が標的以外の妨害刺激の運動に依存することを明らかにした(Suganuma & Yokosawa,印刷中)。 刺激と反応に直接の対応関係がある場合に優位であるという刺激反応適合性効果は、上下に提示される刺激位置に対して左右で反応するときにも生じる(直交型刺激反応適合性)。刺激反応適合性効果は、刺激位置が課題非関連の時にも生じる(サイモン効果)が、直交型刺激反応適合性効果も、刺激位置が課題非関連状況で生起することを明らかにした(Nishimura & Yokosawa,印刷中)。 刺激と反応が共通要素を持つとき、反応がはやく正確になるが、ある行為の遂行中にその行為と同特徴刺激の知覚は困難になる(反応適合刺激の見落とし現象)。行為を構成する要素(行為の位置、意図、行為を指示する手がかり刺激)を分離した実験の結果、手がかり刺激の特徴と反応遂行中の刺激の特徴が共通の場合に見落としが生起した。これは、見落とし現象において「反応」のみが重要なのではなく、その反応に必要な情報をもたらす手がかり刺激の重要性を示す。この研究成果は、国際会議(46th ANNUAL MEETING of the PSYCHONOMIC SOCIETY)で発表した。
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Research Products
(3 results)