2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳科学的観点から見た子どもの発達と学校カリキュラムの開発に関する基礎研究
Project/Area Number |
17330171
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
安彦 忠彦 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30027966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中垣 啓 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (00124181)
坂爪 一幸 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10202087)
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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Keywords | 脳科学 / 学校カリキュラム / 発達 / 発達障害 / 高次脳機能 |
Research Abstract |
本年度は3年間の研究の2年目であるが、1年目と同様に各研究分担者がグループをつくり、それぞれ分担する研究テーマを追究した。中垣グループは、ピアジェの認知発達理論の中で、推論スキーマの成立について、より精緻な検討を行い、それが具体的操作期の児童期の獲得物ではなく、形式的操作期に属することを明らかにし、そのことが人の大脳新皮質の神経生理学的レベルでの大きな変化があるとする仮説と符合するので、このような仮説を指導仮説として研究を発展させることが有望であるとの見通しをえた。坂爪グループは、発達障害の、高次脳機能的視点からの評価による確認と、それによる教育法の開発のために、(1)発達障害の言語機能評価法の臨床的検討と教育・指導の試行を、養護学校の生徒を対象に行い、生徒理解、保護者への説明、保護者と連携した指導、授業理解の活用などに適用し、また(2)発達障害では最も遅滞の影響が大きい前頭葉(遂行)機能の評価法の開発についても、Tinkertoy Testを課題にして発達相談に来室した就学前の子どもを対象に、言語や知能などの他の心理機能との関係やエラーの質的分析を行った。三尾グループは、教育方法上、脳科学の非侵襲的測定法の三次元的提示の仕方について、画像の明晰性の高度化を図るにはどうするかについて、とくに既存のデータの取り方との関連で検討を加えている。安彦は、昨年度は不十分だった小中一貫の実践校における子どもの発達の状況について、アメリカ・ニューヨーク市と日本の研究開発学校に参加観察に入り、その教育成果が良好とされることについて、脳科学的知見及び発達心理学的知見から、吟味検討している。次年度は最終年度なので、これらのグループの成果の補足研究と全体的な総合に向けて、研究協力を強化して行く予定である。
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Research Products
(1 results)