2006 Fiscal Year Annual Research Report
理科教育における真正の評価のためのパフォーマンス課題開発と評価支援のプロジェクト
Project/Area Number |
17330185
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
古屋 光一 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (10374753)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60322856)
人見 久城 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (10218729)
池田 文人 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (60333647)
大鹿 聖公 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (50263653)
|
Keywords | パフォーマンス課題 / 真正の評価 / ポートフォリオ / 理科教育 / 授業実践 / 自己評価 / 国際情報交換 / アメリカ:イギリス:フランス |
Research Abstract |
本研究は,我が国の初等・中等教育の理科教育における基準準拠型評価をよりよいものにするため,諸外国の実施状況を調査分析して,それをもとに子ども達の実情にあったパフォーマンス課題開発の基礎的資料を用意することを主たる目的としている。 そのために3年計画の2年目となる本年度は次の2点の研究を行った。 1 テキストの翻訳及び出版 下記のテキスト Science Educator's Guide to Laboratory Assessment. Rodney Doran et al.,2002. NSTA press を翻訳し出版した。日本におけるパフォーマンス課題開発や評価の再検討を支援するものである。 2 諸外国の理科教育についての調査及び研究 (1)ニューヨーク州 バッファロー市 ニューヨーク州では,4年生,8年生対象の学力テストにパフォーマンス課題を2002年に取り入れ,これを続けている。そこで,ニューヨーク州の中で最大の学校区(District)であるバッファローを訪れた。市教育委員会,小中高等学校(公立と私立),博物館(附属学校がある),州立大学を訪問し,これらが相互に連携を取り理科教育をすすめている状況,およびパフォーマンス課題実施以後の授業の質的転換が図られたことなどを明らかにした。 (2)アリゾナ州 フェニックス市 アリゾナ州立大学と地元の小中高等学校が連携しているプログラム(GK-12)の実施状況を調査した。現場の理科の教師と大学院博士課程の学生,大学教員が連携を取り探究をベーストした教育改善を行っていることが明らかになった。 (3)英国 ロンドン ロンドン大学の教育学部(Institute of Education)を訪問し,面接,市内小中高等学校を訪問した。英国のナショナルテストとくにGCSEのコースワークについてその実施状況が変わりつつあることが明らかになった。 (4)フランス パリ バカロレアにおいて,パフォーマンス課題が取り入れられるようになって数年が経過した。この開発過程,実施状況について調査を行った。 以上の調査より,パフォーマンス課題は,多様な子どもの学習状況を把握し,指導と評価の一体化を進める上で有効であることが改めて明らかになった。 なお,この内容については来年度の学会で報告する予定である。
|
Research Products
(7 results)