2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340026
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木上 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90202035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍倉 光広 京都大学, 理学研究科, 教授 (70192606)
熊谷 隆 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (90234509)
伊藤 俊次 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30055321)
長田 博文 九州大学, 数理学研究院, 教授 (20177207)
小川 友之 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80211811)
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Keywords | フラクタル / 熱核 / 調和関数 / タイリング |
Research Abstract |
本年度の研究の主なものについて述べる。 木上は次の2つのテーマで研究を行った。 1.自己相似集合上の自己相似的な測地線的距離の構成 自己相似集合上では、ある条件を満たす重みのもとではその重みをスケーリングとするような自己相似的な測地線的距離の存在が期待されている。この問題を、シルピンスキーガスケットのような有限分岐的な場合とシルピンスキーカーペットのような無限分岐的な場合に分けて考察し、おのおのの場合における、存在のための必要条件および十分条件を与えた。これらの条件は、シルピンスキーガスケットあるいはカーペットのような対称性の大きな場合には、ほとんど必要十分条件となることもわかる。 2.1.で構成した測地線的な距離のもとでの熱核の評価 一般に熱核のLi-Yau型の評価において、下からの評価を得るためにはもちいる距離が測地線的であることがほとんど必要条件となっていることが知られている。自己相似集合上において、1で構成した測地線的な距離のもとで、volume doubling条件が成り立てば下からのLi-Yau型の熱核の評価が得られることを示した。さらに、1.で構成した測度に対していつvolume doubling条件が成立するかも明らかにした。 相川は境界がフラクタルの場合の調和解析について研究を行い、p-調和関数に関するCarleson評価、境界上のヘルダー連続関数のもとでのDirichlet問題などについて結果を得た。 伊藤は代数的数βによるβ展開の周期性に関する数論的な考察をし、non-irreducibleの場合について、domain echange変換がrotation変換のinduced変換となることをしめした。 亀山はフラクタルの自己同型群とセルフアファインタイルの測度について研究した。
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Research Products
(4 results)