2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340026
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木上 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90202035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍倉 光広 京都大学, 理学研究科, 教授 (70192606)
熊谷 隆 京都大学, 理学研究科, 教授 (90234509)
伊藤 俊次 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (30055321)
相川 弘明 北海道大学, 理学研究院, 教授 (20137889)
長田 博文 九州大学, 数理学研究院, 教授 (20177207)
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Keywords | フラクタル / 確率論 / 力学系 / 調和解析 |
Research Abstract |
本年度の研究内容のうち代表的なものについて述べる。木上は、resistance formについて研究を行い、resistance formから決まるグリーン関数と有効抵抗の関係を見いだした。この関係式を応用して、有限グラフ上のresistance formの場合、与えられた有効抵抗からもとのresistance formを再構成する方法を与えた。また、大学院生の梶野と共同で熱核の対角成分のLi-Yau型の評価のもとで、対応するラプラシアンの固有値のcounting functionが半径一定のボールによる被覆の最小個数との関係を見いだした。 熊谷は、Barlow氏などと共同でtree上のrandom walkに対応する熱核の漸近挙動について研究を行い、熱核のoff-diagonalも含んだ詳細な評価を得た。さらに熊谷は、Barlow, Bass氏とともに、距離・測度空間上の拡散過程に対応する熱核について、Parabolic harnack inequalityがcut-off Sobolev inequalityと同値であることを証明した。またこの結果を用いて熱核のLi-Yau型の評価が摂動にたいして安定であることを示した。 熊谷と日野は共同で、無限分岐的な場合も含む自己相似集合上のDirichlet formの(自己相似的な)部分集合へのtraceとその定義域について研究を行い、traceの定義域をBesov空間として特徴付けた。 相川は平田、Lund氏と共に、John domain及びconvex setのunionのMartin境界の研究を行った。
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Research Products
(4 results)