2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340040
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中尾 愼宏 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (10037278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 秀一 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (70144631)
栄 伸一郎 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (30201362)
柴田 良弘 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50114088)
小川 卓克 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (20224107)
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Keywords | 非線形波動方程式 / 非線形方物形方程式 / エネルギー評価 / グローバル・アトラクター / 外部問題 |
Research Abstract |
グローバル・アトラクターを中心に、非線形波動方程式の解の時間的漸近挙動を考察することおよび関連する問題を研究することが目的であった。昨年度は有界領域における非線形波動方程式およびm-Laplacian型非線形放形方程式を考察し多くの結果を得たが、本年度は外部領域における問題を考察し所期の結果を得た。すなわち、波動方程式に関しては有界領域における方法と解の空間遠方での時間-空間評価を組み合わせることによってグローバル・アトラクターの存在とそのサイズの評価および解を吸収する速度評価を与えた。非線形摩擦項については、有界領域におけると同様にu_tが大きいときは線形増大度をもつと仮定したが、さらに空間遠方でもu_tについて線形増大度を仮定した。解のエネルギー減衰に関する様々な結果から、これらの仮定はやむを得ないと思われる。 関連する問題として強い摩擦項をもつ場合の準線形波動方程式(主要部が非線形)をY.Zhijan氏(鄭州大学、九大訪問教授)とともに考察し、グローバル・アトラクターの存在及びある特徴をH_2解に対して証明した。さらにNaimah Aris(九大院生)とともに平均曲率型の準線形放物形方程式に対してグローバル・アトラクターの存在をL^q空間で証明し、特徴付けを行った。それは解の平滑化効果を含むものである。 各分担者においても、移流型非線形項をもつ波動方程式の解の漸近挙動、反応拡散型放物形方程式系の解のパターン形成に関する漸近挙動、流体方程式の解の大域解の存在と安定性に関する種々の結果、調和傾斜流や走化方程式型放物形方程式系の解の漸近挙動に関する結果を得た。また、全員が研究集会・セミナーに積極的に関与し、九州における高度な非線形偏微分方程式の研究環境の維持、発展に寄与した。
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Research Products
(4 results)