2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340053
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩室 史英 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80281088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舞原 俊憲 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90025445)
長田 哲也 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80208016)
太田 耕司 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (50221825)
吉田 道利 国立天文台, 光赤外研究部, 助教授 (90270446)
沖田 喜一 国立天文台, 光赤外研究部, 助教授 (60204096)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / 精密研磨 / 超精密計測 / 研削加工 / 精密位置制御 |
Research Abstract |
京都大学では、次世代の超大型望遠鏡建設に必要な技術を用いて口径3.8mの望遠鏡を国内に建設する計画を進めている。本研究では、それに関連して以下の研究を行った。 1.大型分割鏡制御技術開発 これまで開発してきた分解能7nmの高精度アクチュエータに、静電容量測定型非接触センサを複数個取り付け、個々のセンサの特性を比較した。その結果、1日を超える長い期間ではセンサの安定性に問題があることが判明した。次に、相互インダクタンス測定型非接触センサ(以下、磁気センサと略称)と上記静電容量センサとの1週間単位での安定性比較試験を繰り返し行い、磁気センサの方が、長期安定性に優れていることを見出した。また、どちらのセンサも、温度だけでなく空気中の水蒸気量にも安定性が大きく依存していることを発見し、それらの測定値からセンサの読みを補正したところ、磁気センサは1週間単位でも70nm程度の安定性を保てることが確認された。現在、磁気センサの数を4つに増やし、個々の特性を調べると共に、更に長期の安定性と、ごくまれに起る突発的な測定値の変化の原因を究明中である。 2.研削による鏡面加工技術開発 すばる望遠鏡用装置として開発中のファイバー多天体分光器で使用する非球面補正板を研削加工で作成し、表面形状の測定と、実際に装置に取りつけての性能評価を行った。その結果、形状精度は200〜300nm、面荒さは70nm程度と、透過素子としては十分な形状であること、また、実際の性能も設計値通りであることが確認できた。また、名大Z妍が進めている反射面の研削加工技術開発に関しても、試作品の加工結果について検討し、反射面加工に必要な研削装置の設計に協力した。 3.望遠鏡設計 口径3.8m望遠鏡の光学設計及び軽量架台・分割鏡支持方法の詳細設計を行い、有限要素法を用いて変形量等の評価を行った。
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