2005 Fiscal Year Annual Research Report
新しい原子炉ニュートリノ振動実験KASKAのための宇宙線検出器の開発
Project/Area Number |
17340069
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久世 正弘 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00225153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 孝行 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (30154628)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 原子炉 / KASKA / シンチレーター / 光電子増陪管 / 波長変換ファイバー / 飛跡検出器 |
Research Abstract |
(1)種々の押し出し成形プラスチックシンチレーターのサンプルを入手し、その基本的光学特性について測定を行った。 (2)波長変換ファイバーを入手し、その機械的特性などについて検討を行った。 (3)シーアイ工業製の押し出し型シンチレータ(中央にファイバー用の穴があいているもの)を購入し、波長変換ファイバーを通して100cm^*4cm^*1cmのプロトタイプカウンターを制作した。これを4本横に並べたものを2組作り、お互いに直交するように配置してプロトタイプ飛跡検出器とした。まず東工大の実験室においてテスト線源での出力テスト、宇宙線を用いたトリガー試験を行った。 (4)さらにこのプロトタイプを高エネルギー加速器研究機構12GeV陽子シンクロトロンのテストビームラインに設置し、2005年11月はじめにビームテストを行った。1cm角のトリガーシンチレータでトリガーを取り、波高および時間タイミングの場所依存性、両端読み出しによる位置決定精度の評価、効率の評価を行った。この初期結果は2006年3月に愛媛大学で行われた日本物理学会年会で報告した。 (5)光検出に用いたマルチアノード光電子増陪管(MAPMT)については、LEDなどの光源を用いて、ゲイン測定、高電圧依存性、チャンネル依存性、出力直線性などを測定した。この結果は平成17年度東京工業大学理学部物理学科の卒業論文としてまとめられた。 (6)Geant4を用いたシミュレーションも行い、光量や信号タイミングについて実験結果との比較を行った。
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