2006 Fiscal Year Annual Research Report
大型水チェレンコフ装置による超高エネルギー大気及ビ宇宙ニュートリノの研究
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17340073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 好孝 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (50272521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 文雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80184224)
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Keywords | ニュートリノ / 宇宙線 / 地下実験 / 宇宙物理 / 水チェレンコフ / 高エネルギー天体 / スーパーカミオカンデ / 暗黒物質 |
Research Abstract |
1)前年度に確立したFADCデータによるPMT波形情報を用いたチェレンコフ光量測定手法を元に、100GeV領域の高エネルギーのvisibleエネルギー(Evis)を持っfully contained事象のエネルギー再構成を行う手法を開発した。この手法を用いて、FADC導入後のSK2大気ニュートリfully containedサンプルの解析を行い、20GeV以上の高エネルギー事象では、ADCオーバーフローのため従来のvisibleエネルギー測定は最大2倍低く見積もっていることが分かった。 2)SK2の10GeV以上の高エネルギーfully containedサンプルに対して、電子ニュートリノ荷電カレント反応を抽出するカットを行い、高エネルギー電子ニュートリノサンプルを作成し、前述のFADCを用いたエネルギー再構成を行って、ニュートリノエネルギー分布を導いた。10GeV以上では、これまでFrejus実験による大気電子ニュートリノエネルギー測定のみであったが、その結果をざらに商いエネルギーまで高い統計で拡張することができた。また100GeV以上のVisibleエネルギーを持つ高エネルギー電子ニュートリノ事象は0イベントで、大気ニュートリノから予想される0.3イベントと矛盾せず、天体やニュートラリーノ対消滅から期待されるような高エネルギーニュートリノは発見されなかった。 3)上記1)2)の結果は修士論文としてまとめられた他、物理学会での発表を2度行った。 4)06年より稼動開始したSK3でのフラッシュADC較正作業を行った。 5)上向きミューオンにも対応するようFADCトリガー改造の検討を行ったが、外水槽読み出し回路の大幅な改造が必要であることがわかりpendingした。 6)スーパーカミオカンデで使用されている20インチPMTに、非常に早い立ち上がり(数100ps)を持つ窒素レーザーを照射して、応答線形性やダイナミックレンジを調べた。その結果、少なくとも約700光電子相当の入射光量までは20インチPMTはよい線形性を持っていることが分かった。 7)スーパーカミオカンデでの上向きミュー事象を用いた天体ニュートリノ探索を続け、2本のレフリー付き論文を出版した。また関連研究として、大気ニュートリノ振動中のタウ事象検出や大気ニュートリノ3世代振動解析について論文を出版し、それぞれタウニュートリノ同定、商エネルギー電子ニュートリノ抽出法を確立した。
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Research Products
(4 results)