2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロレンズ追尾観測ネットワークによる新天体の探索
Project/Area Number |
17340074
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 文雄 Nagoya University, 太陽地球環境研究所, 准教授 (80184224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 好孝 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (50272521)
増田 公明 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (40173744)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (80202323)
さこ 隆志 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教 (90324368)
村木 綏 甲南大学, 理学部, 教授 (70013430)
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Keywords | 宇宙物理 / 天文 / 光学赤外線天文学 / 惑星起源進化 |
Research Abstract |
平成19年度は、ニュージーランド・マウントジョン天文台の61cm望遠鏡と石垣島天文台の1m望遠鏡による追尾観測を実施した。また、PLANET, OGLE, MicroFUNなどのグループや世界中の多くの天文台と連携して数多くの事象で追尾観測を行った。1.8m望遠鏡の新しいリアルタイム解析システムは、本格的に稼動しMOA308、278などの事象にリアルタイムで異常を検出し、世界にアラートを発信した。今シーズンの惑星候補は4個(192,197,308,379)となった。これらの成果は、10月のIAUミーティング(中国)、1月のマイクロレンズ国際会議(マンチェスター)、3月の太陽系外惑星研究会(東大)、日本天文学会(9月岐阜大、3月東京)で発表した。 これまでに発見されたイベントの中から、OGLE 2006-BLG-109に2個の惑星が見つかり、この惑星系が太陽系の木星・土星のシステムに似ていることから、宇宙にはこうした太陽系に似た惑星系が多数ある可能性が出てきた。さらに内側をまわる地球型惑星にも期待が高まっている。この成果は、Science誌に発表され世界の注目を集めた。このイベントでは、マウントジョン天文台の61cm望遠鏡が追尾観測で活躍した。また、2006年にカシオペア座に現れた近傍で起きたマイクロレンズ事象Tagoイベントに関する論文を発表した。こうした近傍の事象では、生命の存在しうる"habitable zone"が付近の惑星の検出効率が高くなるので、注目される。 本研究は今年度で終了となるが、最終年度で大きな成果をあげることができた。
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Research Products
(3 results)