2007 Fiscal Year Annual Research Report
結合ナノ構造中3He温度電子スピン密度分布のイメージング
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17340093
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野村 晋太郎 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (90271527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 洋一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (50126009)
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Keywords | 量子閉じ込め / 電子スピン物性 / 近接場分光 |
Research Abstract |
本年度は(1)電子線リソグラフィー法を用いたリフトオフプロセスにより配列ナノ構造の表面ゲート試料の作製、(2)極低温空間分解円偏光分光測定システムの運用、(3)中赤外領域の分光測定を実施した。 (1)測定には、電子線リソグラフィー法を用いたリフトオフプロセスによりGaAs高移動度ヘテロ構造ウエハー上に作製したナノ構造試料等を用いた。 (2)円偏光分光測定に最適化した広い試料空間をもつ到達温度70mKの冷凍機と、近接場光学顕微鏡と一体化した光学系を配置した極低温空間分解円偏光分光測定システムを運用し、空間分解分光測定を実施した。近接場光学顕微鏡には、二重テーパー型近接場光プローブをウエットエチングにより作製し、押しつけ法により開口部を形成した自家製の光プローブを用いた。 二次元電子系ホールバー構造、量子ポイントコンタクト構造の空間分解分光に関する研究を実施した。強磁場中における空間分解光照射効果の測定により、量子ホール端状態に起因すると考えられる試料端での大きな光応答信号を観測し、その空間分布を得た。極低温領域で観測された複数のランダウ準位に起因する発光ピークエネルギーの電子密度依存性から、電子と正孔の有効質量有効質量が電子密度の低下に伴い増大することを見いだした。 (3)磁場中に置かれた試料を測定可能な外部光導入可能なフーリエ変換分光システムを用いて、中赤外領域においてInAs量子チューブの発光分光測定を行った。その結果、発光ピークの磁束に依存したエネルギー振動を見いだした。この振動は荷電励起子のアハロノブ=ボーム効果であることが示された。
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Research Products
(25 results)