2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340112
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木村 昭夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00272534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生天目 博文 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (10218050)
喬 山 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (80322238)
島田 賢也 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教授 (10284225)
佐藤 仁 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教授 (90243550)
澤田 正博 広島大学, 放射光科学研究センター, 助手 (00335697)
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Keywords | ハーフメタル強磁性体 / スピン分解光電子分光 / 分子線エピタキシー / 放射光ビームライン |
Research Abstract |
本研究は広島大学放射光科学研究センターにおいて,分子線エピタキシー(MBE)法を用いて,完全スピン分極(ハーフメタル)電子状態を持っとされる充填ホイスラー型強磁性合金単結晶薄膜を単結晶基板上に作成し,高輝度放射光ビームラインの整備と「スピン分解光電子分光装置」旨の接続を完了させ,放射光を用いたスピン分解光電子分光およびスピン偏極電子源で励起するスピン分解逆光電子分光測定により,直接的に「ハーフメタル性」の検証およびスピンに依存した電子のバンド構造について「その場」評価を行うことを目的としている。 平成17年度に購入した,蒸着ガンを用いてコバルト磁性超薄膜を作成し,スピン角度分解光電子分光の「その場」測定に成功し,スピンに依存したバンド構造を明らかにすることが出来た。さらには,軟X線および硬X線放射光を用いてハーフメタル強磁性体と予言されているNi Mn Sb,Ru_<2-x>Fe_xCrSi,Co_2MnGe,Co_2MnSiなど多数の物質についてバルク電子状態を明らかにし成果をあげた。今後これらの単結晶薄膜試料について,スピン角度分解光電子分光測定を行っていく予定である。 一方,ビームラインBL-19Bの整備を行い,真空紫外領域の光エネルギーにおいてエネルギー分解能10,000以上が達成された。 スエーデンのルント大学が所有する放射光施設MAXを訪問し,同施設のスピン分解光電子分光プロジェクトについて情報収集し,さらには今後の発展について意見交換をした。さらにはドイツのベルリンにある放射光施設BESSYでは,時間分解型のスピン分解光電子分光装置が開発されたばかりである。これについても情報収集を行った。
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Research Products
(6 results)