2007 Fiscal Year Annual Research Report
微気圧アレー観測の新展開による常時大気自由振動の検出
Project/Area Number |
17340135
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
深尾 良夫 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球内部変動研究センター, センター長 (10022708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金沢 敏彦 東京大学, 地震研究所, 教授 (30114698)
小林 直樹 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (30272660)
綿田 辰吾 東京大学, 地震研究所, 助教 (30301112)
西田 究 東京大学, 地震研究所, 助教 (10345176)
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Keywords | 地球自由振動 / 気圧観測 / 大気自由振動 / 大気音波 |
Research Abstract |
(1)高精度微気圧観測網の完成本年度は前回科研費で開発した高精度データロガーと今回データ伝送装置とパロサイエンティフィックのセンサーとからなる観測システムを、東大理学部(本郷)、東大地震研究所地震観測点(富士川、浅間、油壺)、同伊豆地磁気観測点(奥野、河津)、東工大(長津田、大岡山)、産総研(筑波2点)、JAMSTEC(追浜)及び浅間山に設置した。これで前年度に設置した東大千葉演習林2点と東大地震研究所地殻変動観測所(鋸山)と併せて計15点の観測点からなる微気圧観測網が完成した。データ収録は、富士川と浅間はLAN経由、追浜、産総研はオフライン、その他は電話回線を用いて収録している。時刻同期は本郷をのぞいてGPSを用いている。初期トラブルの後は全観測点でシステムは順調に稼動している。 (2)データ初期解析結果データのクオリティーをチェックするためにバックグラウンドノイズを調べたところ、海洋波浪起源の脈動を検出できた。ただし、油壺と鋸山では短周期側のノイズレベルが低いため、静穏時には脈動を確認できなかった。これは、観測坑内に気圧計を設置したため、周期数秒の気圧変動が減衰している可能性がある。また当初想定されたよりも気圧記録の空間方向の変動スケールが小さかったため、建設途上で観測点の広がりを縮小し密度を高くするようデザインを変更した。100秒より長周期側の記録は、各観測点とも期待された精度で記録されている事を確認した。 (3)成果の発表常時地球自由振動の励起源が太平洋域全体に広がること、中で強い励起源の場所は季節変化することを明らかにしてJGRに発表した。常時ラブ波が常時レーリー波と同程度に励起されていること、その励起源が太平洋にあることを発見し、SCIENCEに投稿した。
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Research Products
(8 results)